うしろめたさの人類学

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903908984
  • NDC分類 389
  • Cコード C0095

出版社内容情報

市場、国家、社会...
断絶した世界が、「つながり」を取り戻す。

その可能性を、「構築人類学」という新たな学問手法で追求。
強固な制度のなかにスキマをつくる力は、「うしろめたさ」にある!
「批判」ではなく「再構築」をすることで、新たな時代の可能性が生まれる。

京都大学総長・山極壽一氏推薦!

世の中どこかおかしい。なんだか窮屈だ。そう感じる人は多いと思う。でも、どうしたらなにかが変わるのか、どこから手をつけたらいいのか、さっぱりわからない。国家とか、市場とか、巨大なシステムを前に、ただ立ちつくすしかないのか。(略)この本では、ぼくらの生きる世界がどうやって成り立っているのか、その見取り図を描きながら、その「もやもや」に向き合ってみようと思う。
――「はじめに」より

著者情報
松村圭一郎(まつむら・けいいちろう)
1975年、熊本生まれ。京都大学総合人間学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。岡山大学大学院社会文化科学研究科/岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。エチオピアの農村や中東の都市でフィールドワークを続け、富の所有や分配、貧困と開発援助、海外出稼ぎなどについて研究。著書に『所有と分配の人類学』(世界思想社)、『文化人類学 ブックガイドシリーズ基本の30冊』(人文書院)がある。

推薦
最貧国エチオピアのフィールドワークから気づいた、「おかしな人」不在の日本。そこに個人と社会と国家をつなぐ鍵がある。社会を変革する道は「うしろめたさ」に気づき、境界を引き直すことだと言う提言は、物欲と孤独に疲れた日本の新しい倫理になるだろう。
山極壽一氏/京都大学総長

目次
はじめに
第一章 経済――「商品」と「贈り物」を分けるもの
第二章 感情――「なに/だれ」が感じさせているのか?
第三章 関係――「社会」をつくりだす
「社会」と「世界」をつなぐもの
第四章 国家――国境で囲まれた場所と「わたし」の身体
第五章 市場――自由と独占のはざまで
第六章 援助――奇妙な贈与とそのねじれ
終 章 公平――すでに手にしているものを道具にして
おわりに 「はみだし」の力

内容説明

市場、国家、社会…断絶した世界が、「つながり」を取り戻す。その可能性を、「構築人類学」という新たな学問手法で追求。強固な制度のなかにスキマをつくる力は、「うしろめたさ」にある!

目次

第1章 経済―「商品」と「贈り物」を分けるもの
第2章 感情―「なに/だれ」が感じさせているのか?
第3章 関係―「社会」をつくりだす
第4章 国家―国境で囲まれた場所と「わたし」の身体
第5章 市場―自由と独占のはざまで
第6章 援助―奇妙な贈与とそのねじれ
終章 公平―すでに手にしているものを道具にして

著者等紹介

松村圭一郎[マツムラケイイチロウ]
1975年、熊本生まれ。京都大学総合人間学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。岡山大学大学院社会文化科学研究科/文学部准教授。専門は文化人類学。エチオピアの農村や中東の都市でフィールドワークを続け、富の所有や分配、貧困と開発援助、海外出稼ぎなどについて研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

67
構築人類学を提唱する著者のエチオピアのフィールドワーク。20年近く関わってきたエチオピアの人びとの「ずれ」や「違和感」を手がかりにどうやって社会を構築しているのか、どうしたらその社会を構築し直せるのかという問いから、「商品交換(市場)/贈与(社会)/再分配(国家)の境界を揺るがし、越境を促す」思考の探求は、多様性とイノベーションの話と、なんか似ているな。2018/01/20

future4227

62
2019年中学入試において開成、早稲田実業、海城、豊島岡女子など最上位校で出題された注目の本。世界最貧国と言われるエチオピアの人々の暮らしや国民性から学ぶ人類学。道には物乞いする人で満ち溢れているが、恵む人も多いエチオピア人。一方で物乞いを見なかったことにする金持ちの外国人。この差は何か?人は圧倒的な不公平を目の前に突きつけられると、うしろめたさを感じる。そして何かしなければという思いから贈与をする。つまり、うしろめたさという自責の念が倫理観を高めていくと筆者は言う。贈り物って予想以上に大切だと思った。2019/08/08

けんとまん1007

60
当たり前と思われていること、思ってしまっていること。果たして、そうなのだろうか?という問いかけがある。この国は、あらゆるリスク、繋がりを覆い隠そうとして、かなりの部分を他人任せにしてしまっている。自分で何かやろうとすると、意外なくらいできないことが多い。そんな在り様を、少しずらして切り取って考えてみる。そこにあるのが、格差・違いであり、そこからくる「うしろめたさ」だ。それが、次のアクションのスタートになりうる。成程と納得する一方、ずらして観るということが難しい。しかし、大きな可能性を感じる。2020/05/27

アルフ

42
松村さんの「フィールド」は、アフリカの中でも最貧国の1つエチオピア。あまりに遠い国で、人類学って何を学ぶのだろう?この本はそんな普通の感覚に寄り添いながら、一歩一歩思考を進める。感情って、経済って、国家って、市場って。自分と関係ないって諦めていた大きなものまで、すべて「わたし」とつながっていく感覚は新鮮。人と「つながる」って、感情が入るからちょっとしんどい。「うしろめたく」感じることもある。でも、その気持ちに素直に身を委ねてみることから、当たり前も変えられる。大学にこんな先生いたら面白い!2018/11/24

アナクマ

40
構築人類学は、ずらし/越境し/組み合わせ/光をあて、世界の再構築を可能にする。例えば「はみだし」や「うしろめたさ」を起点として。◉エチオピアと日本を往復しながら、前半は社会を結ぶ網の目を3つの鍵で解く。【経済】物乞いを目にしたとき、商品交換モードは共感を抑圧する。贈与は共感を増幅する。【感情】人やモノの配置/関係に沿って感情は生まれる。その文脈に寄り添うことでコミュニケーション(自己表現/他者共感)が可能となる。【関係】行為の積み重ねが関係をつくる。だから排除は、わたし/わたしたちの豊かな可能性を狭める→2020/08/29

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