創発的破壊―未来をつくるイノベーション

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903908274
  • NDC分類 336.1
  • Cコード C0033

内容説明

個々の小さな行為の総和が想像を超えたパワーや結果を生む事を「創発」という。中東、チュニジアやエジプトで起きたジャスミン革命も強力なリーダーや革命組織の存在があったわけではない。自由や民主化というビジョンに向けた個々人の小さな行動が、ツイッターやフェイスブックを使って増幅され、打倒不可能といわれた体制を崩壊させたのである。いまの日本に必要なのは、この静かなるジャスミン革命である。このパワーを「創発的破壊」と呼ぶ。この概念が世界を変える力なのだ。

目次

序 大震災以降の社会を構築する
第1章 新しい資本主義を創る
第2章 すでに起きている未来―日本のイノベーターたち
第3章 ソーシャル・イノベーションという方法
第4章 高校生のための社会スタディ
第5章 世界から日本が消える?
第6章 世界から学ぶ
第7章 歴史に学ぶ―大隈重信の革新性
最終章 日本のパラダイム・チェンジ

著者等紹介

米倉誠一郎[ヨネクラセイイチロウ]
1953年東京生まれ。一橋大学社会学部および経済学部卒業。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。ハーバード大学Ph.D.(歴史学)。97年より一橋大学イノベーション研究センター教授。企業経営の歴史的発展プロセス、特にイノベーションを核とした企業の経営戦略と発展プロセスを専門とし、多くの経営者から熱い支持を受けている。季刊誌『一橋ビジネスレビュー』編集委員長、六本木ヒルズにおける日本元気塾塾長も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ito

33
イノベーションを起こすための視点について説明されている。キーワードはソーシャルビジネスと創発的破壊。創発的破壊は圧倒的なリーダーシップとは異なる個人の小さな営みが生み出すパワー(創発)が生み出す社会変化のことである。これらの二つの現象によって起こるソーシャル・イノベーションの重要性が強調される。また著者が提案する日本のパラダイム・チェンジは震災後の閉塞感に悩む我々を勇気づけるものとなっている。ソーシャル・イノベーションに見られる起業家の想いと行動に注目した第3章は読みごたえがあった。2013/10/12

masayasu

12
すごく面白い、すごくためになる本。超おすすめ!! 文字は大きめ行間も広めながら内容は深く新しい刺激を与えてくれる。高校生、大学生、新社会人にもおすすめ出来る。 これからの未来、拡大均衡による全体主義ではなく個々人、小さなコミュニティによるイノベーションがいかに重要なのか感じました。 たくさんのケーススタディはわかりやすく前向きなマインドに導いてくれる本です。 この本でグラミン銀行を初めて知りました。実に素晴らしい!!2017/10/06

モッタ

11
★★★★☆ この本の根底には「原点回帰」がある。ミシマ社のどの出版物にも三島さんの「原点回帰」というキーワードが隠されている。このような原点回帰が10年代を導いていくことは間違いない。私は書店員として働いており、担当はビジネス本、文芸本である。本屋を見ると時代が分かるというがその通りだと感じる。2011/08/17

わらびん

7
日本の進む方向性の選択肢として、考えるきっかけになった。明治維新では、秩録処分をするというイノベーションがまさに、無血で行われた。松下幸之助「3パーセントのコスト削減は難しいが、30パーセントは可能だ」。自分には、ここまで大きなことはできないが、小さな行動はできる。あと、興味がわいたキーワードが得られた。「日本イノベーター大賞」「大隈の昔日譚」「パラダイムチェンジ」「日本理化学工業」「川崎製鉄」、そしてミシマ社。2011/10/08

けんとまん1007

6
現状をどう捉えるか?で、物事の見え方が全く違ってくる。見え方が違うと、そこに至る経路も違ってくる。なるほど、希望の見え方が違ってくるんだな。今のこの国の有り様、それは突然できたものではなく、これまでの積み上げたものの結果であって、だからこそ、そこから脱却しようとする思考になかなか至れないのだろうと思う。それと、ますます短期的なスパンでしかものを考えなくなっていることもある。なるほどという視点が、いくつもあって、ちょっと考えさせられる。2012/07/28

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