内容説明
住民、行政、医療人が一体となって、担当する地域の限られた医療資源を最大限に活用し、保健医療福祉の包括的なサービスを、継続的に計画、実践、評価するマネジメントプロセス。それがへき地医療を実践してきた著者らが考える「地域医療」である。
目次
第1章 ドキュメント地域医療(「地域」に育ててもらった医者として、「地域」で医者を育てたい。―吉村学先生の研修に密着)
第2章 地域医療の実際(地域での経験を通して、地域から学ぶ;住民に信頼される診療所づくり;地域医療の現場から;医師三年目での診療所開設 ほか)
第3章 今、改めて地域医療を考える(公益社団法人地域医療振興協会の果たすべき役割;共立湊病院の歴史と指定管理者制度について;地域医療と総合医;地域医療における地域中核病院の役割 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
3
一人の医師しかいない状態では、すべての問題に対して処置を行うことは不可能である。しかし、地域にいる人にとっては最初から大病院にかかるには敷居が高いし、病院としてもあまり多くの人に来られても回らなくなるという問題がある。知識を持った人間が可能な限り対処して、場合によっては大病院に回す。そうすることで多くの人が適切な医療を受けることが可能となる。2014/07/08
Ishida Satoshi
1
読了。月末、私自身が地域医療にかかわる研修のため勉強中。どのエピソードも地域医療の第一線で働く医療従事者のリアルな声が伝わってくる読みごたえがあります。地域包括ケアの重要性が叫ばれて久しいですが、医療だけでなく地域を学ぶこと、病院や医療者にとどまらないネットワーク作りの重要性がわかります。使命感溢れる実践の記録です。