内容説明
少女は、「高次脳機能障害&身体障害と共に暮らす」という第二の人生を早くも16歳で再設計しなければならなくなりました。“目に見えない障害”を受容できる社会の実現のために。
目次
第1章 受傷―16歳で人生の岐路に立たされる
第2章 再出発―「第二の人生」の始まり
第3章 医師として社会へ―障害と共に社会参加する難しさ
第4章 理解―夫が妻の病態を正しく把握するまで
第5章 事故は終わらない―30年以上にわたる調停の経過
第6章 今、思うこと―多様性のある個性の共存のために
著者等紹介
橘とも子[タチバナトモコ]
旧姓:蓮沼。1961年千葉県茂原市生まれ。1978年2月5日(16歳・高校1年)朝、自転車通学中暴走車に激突され、脳挫傷・頭蓋底骨折ほか両脚等に全身多発外傷受傷。一命をとりとめるも、記憶力・集中力の著しい低下、発語障害・右半側空間認識の喪失等の後遺症状や全身の疼痛等により、学習や日常生活が困難となる。しかし1年間の受験浪人期を経て昭和大学医学部に入学。6年ののちに卒業、医師免許を取得し消化器内科医となる。26歳で結婚(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Soshi Mori
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高校生の時に交通事故により、脳挫傷および外傷を受け、後遺症として高次脳機能障害と身体障害に苦しみながら生きる医師の当事者としての言葉。なんかすごく感じたのは、この方の強さ。生命力というか、生きる力をすごい持ってる。この力が過酷な人生を生き抜く上で大事だったのではないかなと思います。ただ、この生命力みたいなものはひとりで生み出せるものではなく、人と人とのインタラクションの中で生まれるような気がします。 でもこの本の中に書いているように、人と人とのかかわりは良くも悪くも影響を与えるものだと思います。難しいなー2013/11/26