目次
第1章 エトルリア語の解明に向けて
第2章 エトルリア語の歴史
第3章 エトルリア語の文字体系
第4章 エトルリア語の文法
第5章 エトルリア語・日本語語彙集
著者等紹介
河崎靖[カワサキヤスシ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。1985年、京都大学大学院文学研究科修士課程(言語学専攻)修了。大阪市立大学講師、京都大学総合人間学部助教授等を経て、2009年より現職。専門はゲルマン語学・歴史言語学・神話学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
34
日本語による日本人研究者の手によるエトルリア語に関する小冊子。そこそこ碑文等もあるものの、ほぼ墓碑銘で完全に解読されない言語。ギリシア人とローマ人を繋ぎやがてローマ人に吸収された彼等の言葉の概略を掴める。とはいえ、格変化もここまで解って、いるにも関わらずという言語なので欧文論文で見たわかってる事少ないなーは変わらないのだった2022/04/30
oryzetum
1
文法そのものというよりはエトルーリア人を取りまく歴史的な環境の説明の方に力を入れている印象。文法面では、例えば、vの音価はラテン語同様/w/でよいのか等、もうちょっと説明が欲しい箇所があったのが正直なところ。それでもエトルーリア語について日本語で読める本が出てくれたのはとてもありがたい。その他、ara「祭壇」p30、cenu「料理」p31、pater「父」p32、LVNE(月)p50など明らかにラテン語っぽく見える単語があるけど借用関係にあるのか気になる。なお、これらの単語は巻末の語彙集には無い。2022/12/21