内容説明
同姓同名、14人の田中宏和さんによる著書。
目次
1 田中宏和宣言
2 田中宏和運動の歴史
3 田中宏和運動の歴史
4 田中宏和グッズ
5 田中宏和運動2009
6 田中宏和という名前
7 田中宏和の哲学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
myc0
19
コンセプトが面白い。ニヤニヤしながら読みました。同姓同名「田中宏和」さんのコミュニティがあるんですね。名前が同じでも人生様々。田中宏和さんの輪が広がっていく過程がとても面白いです。800冊目はこの本でした。15歳から16年かけて800冊…。まだまだ読みたいなぁ。2018/08/04
Kouro-hou
18
王女と猿の命名騒ぎの時も思ったが、海外は名前の種類が少なく被るのが当たり前。スペインで石を投げるとゴンザレスに当り、ロシアで男性を集めると相当数アレクサンドルだという。日本人名はそれに比べると平凡に見える名前でも完全一致となるとなかなかの確率。そんな元野球少年の田中宏和さんが、同名選手のドラフト会議でパンチョ伊東に名前を読み上げられるという夢が叶った事をきっかけに、同名の田中宏和さん達を探し出し交流する事によって、今とは違う田中宏和の人生を追体験する本でもある。名前の運命に導かれた現代の里見八犬伝である。2015/06/15
nbhd
11
だいぶ笑った。これは前代未聞、なぜなら終始田中宏和だから。ひとりの田中宏和が立ち上がり、日本全国の同姓同名・田中宏和を発見、集結、テーマソングまでつくってしまう…「田中宏和」の「田中宏和」による「田中宏和」のための同姓同名運動の記録。集まるのは、幹事の田中宏和にWEBの田中宏和に豪商の田中宏和に作曲家の田中宏和に…有名無名不問、田中宏和のオンパレード。しめくくりには社会学者・大澤真幸も登場し、オンリーワンでもナンバーワンでもない存在のあり方として「オンリーワンの関係性」なるものの地平を開く力技の思考実験も2014/04/27
田氏
10
田中宏和さんが津々浦々の田中宏和とコンタクトし、果ては日本全国に推定850人いる田中宏和ズに会うことを目標とする田中宏和運動の活動報告、ARでの映像コンテンツつき。内容は、田中宏和運動のあらまし、その原点たる田中宏和さんの年賀状、14人の田中宏和カタログ、田中宏和運動の活動記録、田中宏和の名前に端を発する社会学の議論…ゲシュタルト崩壊は必至である。さて感想を正直に述べれば、非田中宏和の自分が楽しむには内容がちと薄い。会合の議事録とか学問的考察とかがもう少しあれば、ここまで出オチには感じなかっただろうけど。2018/06/07
Yasutaka Nishimoto
3
偶然、自分と同じ名前の人を見つけたからといって、新聞で紹介されるほどの運動になるものではないが、その偶然のみによる共通部分を拠り所に楽しんでいる本。ほぼ幹事さんは広告代理店勤務、他にデザイナーや作曲家などの得意分野のある人、発信力がある人がコアメンバーであるためか、活動性は高い。自分も試しに検索をかけてみたら、農協に勤めている人など他に3人ほど見つかったが、連絡をとろうとは思わない。取り組みとして面白いこの趣味的な活動が今後も続くことを祈るが、本書に関しては内容が薄めで残念。2016/01/30