内容説明
「ここでしか、生きられない」僕は「廃」だったけど「神」にはなれなかった。リアルから転生して、廃神として生きる人がいる。僕は語る。あの世界で見たことを…。
目次
第1章 僕のいた世界(容赦ない現実と、甘えられない悲劇;インターネットは温かい。間違いなく裏切らないし ほか)
第2章 僕の見たネトゲ廃神(僕と廃人の日常;「ベッキー」と「伝説の廃神」 ほか)
第3章 もう一つのネトゲ戦争(町をうごめく黄色い集団、運営会社をこらしめろ!;喜べない新作と抗争 ほか)
第4章 リアル人生大逆転(頑張らないために必死な日々;リアル転生、最強の僕へ ほか)
著者等紹介
西村本気[ニシムラモトキ]
1992年、埼玉県生まれ。現在、リーダーズノート(株)でアシスタント兼雑務係として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maimai
27
父親の暴力に苦しみやがて投稿拒否になりやがて高校を中退した著者がネットゲームにはまり、その世界における人達との交流を通じて出版社のライターとして働いていく物語です。部屋の中にいても人と繋がることができるネットの世界って魅力的だと思います。生きていれば人に会いたくないときってあると思うし、ネットという逃げ場があってもいいんじゃないかと個人的に思います。またネトゲは中毒性があるみたいなのでやりすぎないようにとのことです。2016/04/02
Sato
9
図書館での立ち読みからの借り本。サラっと読み切った。共感とかはなく、こういう人がいるのか〜。著者は廃人くずれからの出版社バイトで一冊書かせてもらいましたと言ったノリの人。2021/11/29
B4
4
元ひきこもり、ネトゲ廃人だった著者。その時ネトゲで出会った人達との経験と、後のインタビューで、廃人、更には廃神に迫っていくのだけど、そちらの方は、そこまで興味を引く話があるわけではないです。むしろ、著者のリアルでの体験談から、10代の生身の人間としてのネトゲ廃人の姿が見えてきます。ネトゲに入り浸る人たち、それぞれに大なり小なりドラマがあると思うと、やっぱりそこは、独立した新しい世界であり、現実の延長線上でもあるんだと再確認できました。2014/04/22
しげ
4
著者はネトゲがきっかけで高校を中退した元ネトゲ廃人。執筆当時は十七歳だったそうです。幻の「ネトゲ廃神」を追って、日本全国を旅し、さまざまな人に会うことで、自分の生き方を振り返り、考えを深めていく過程に、まるで青春小説のような清々しさを感じました。いや、内容は決して爽やかでもないし、輝かしくもないんですけどね…。不思議です。2013/10/21
プロムナード
3
廃神たちへのインタビューはかなりあっさり風味で、みんな意外なほどまともに見える不思議。それよりネトゲ世界に無知なもので、界隈のエピソードが語られる第3章は面白かった。そして最終章で著者自身の人生が淡々と伝えられると格段にぐっとくる。機能不全家庭との相関は勿論あるんだろうけど、ネトゲには何かもっと深い、人生を良くも悪くも変えうるなにか異様なものがあるように思えるんです。2020/09/27
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