逆のものさし思考

清水 克衛【著】

エイチエス（2018/12発売）

• サイズ B6判／ページ数 156p／高さ 18cm
• 商品コード 9784903707877
• NDC分類 019.04
• Cコード C0095

出版社内容情報

【逆のものさし講とは】
読書と実践を通じて、自らの肚で考え、常識に流されない確かな「ものさし」を身につけることが目的の勉強会。

世間のものさしをはずしてものごとを見ることで、

「本当のことは何か」「世間で言われていることの裏にはなにがあるのか」

という問いと向き合う精神を育てている。

書店『読書のすすめ』の清水克衛店長の選定本と、

全国で行う勉強会で逆のものさし的思考を養うベースづくりを行う。



※本書は、平成二九年秋から平成三〇年春にかけて、各地で行った勉強会での清水店長の講演をまとめた。

第一講 一元論で世の中を見る

第二講 非真面目のススメ

第三講 無学でいなさい

第四講 ファンになるな プレイヤーになれ

第五講 縦糸の読書をしよう

第六講 非効率を愛せよ

第七講 そもそも論を考える

第八講 NWB、SAL、ABI 三つの法則 第九講 答えではなく問いをみつける

第十講 自力と他力

第十一講 自らではなく自ずから

清水克衛［シミズカツヨシ］
著・文・その他

目次

第１講　一元論で世の中を見る
第２講　非真面目のススメ
第３講　無学でいなさい
第４講　ファンになるなプレイヤーになれ
第５講　縦糸の読書をしよう
第６講　非効率を愛せよ
第７講　そもそも論を考える
第８講　ＮＷＢ、ＳＡＬ、ＡＢＩ　三つの法則
第９講　答えではなく問いをみつける
第１０講　自力と他力
第１１講　自らではなく自ずから

著者等紹介

清水克衛［シミズカツヨシ］
１９６１（昭和３６）年東京生まれ。書店「読書のすすめ」代表、逆のものさし講主宰。大手コンビニエンスストアの店長を１０年務めたのち、平成７年に東京都江戸川区篠崎で小さな書店を開業。「１０年や２０年前の本でも、大正時代に書かれた本であっても、その人が初めて読む本はすべて新刊」という信条のもと、常識にとらわれない知恵と情熱で商いを続けた結果、全国からお客さんが訪れる繁盛店となる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Y2K☮]

一人庶民革命のススメ。善悪の二元論ではない一元論は己の中で善と併在する悪を認める。ゆえに欲も否定しない。それらを受け入れてこそ付き合い方も身に着く。己の悪から目を背ける人ほど他者の悪に不寛容。お上や道徳やルールに盲目的に従っていると、それらが間違っていた時に大変なことになる。自分の頭で考える力を磨くには、これは難し過ぎるという本を読むのが最適。わからない箇所は飛ばせばいい。真面目でも不真面目でもない中庸の非真面目精神。非効率を恐れずに予定調和を壊し、陰徳を積もう。神様のサイコロが予期せぬ僥倖をくれるかも。

2021/02/19

[Y2K☮]

書店で働く者なら、誰しも自分が読んで良書と思えたものを置きたい。そこに近付く努力は可能だし、強い念に裏打ちされた予定調和の破壊が神様のサイコロを振らせていい目をもたらす。篠崎名物「読書のすすめ」が今も生き残っている事がその証だ。大型書店には大型書店の事情がある。多分アマゾンにも。でもみんながそっちに寄ったら船が傾く。誰かがこっち側でバランスを取らねば。いわばアポロ11号のコリンズ役。たとえ損であっても本と世のためになるなら喜んで引き受けよう。自分自分からの脱却。真我。必要とされれば道は自ずと開かれるはず。

2020/05/03

[Y2K☮]

著者は陽明学や禅の本を読み込んでいる。そして学んだことを机上の空論や非現実的な道徳に留めず、仕事や日常の中に上手に落とし込む（ゆえに欲を否定しない）。だからこそ「非真面目のススメ」なのだ。正義感に凝り固まった人ほど社会の不条理に打ちのめされたら「私は間違ってない」「何で俺ばかり」とあらぬ方向へ暴走しがち。そういう時は自分自分を捨てて「公」のために何ができるかを考えよう。他人のせいにせず、一人庶民革命で己から改める。「真我」を見出し、効率に抗い、良知に従った行動で予定調和を崩す。自分が変われば世界も変わる。

2022/08/06

[江口 浩平＠教育委員会]

【考え方】５周年になる「京都逆のものさし講」に参加する前に、復習のため再読。「一元論」「非真面目」「無学」「自らではなく自ずから」といったテーマが、これからの社会を生きていく上で重要になってくると思う。（どういうこと？と思われた方にこそぜひ手に取っていただきたい。）「好きなことだけやっていきましょう！」「自己ブランディングをして得しましょう！」といった「好きか嫌いか」「損か得か」といった子どもと同じ発想で生きる大人が注目を浴びている社会だからこそ、「逆の発想」を大切にしていきたい。

2019/09/29

[江口 浩平＠教育委員会]

【考え方】京都逆のものさし講に参加する前に再読。清水店長がこれまで語ってこられた一元論、非真面目、無学、NWBの法則などなどのエッセンスがギュッと詰まった教科書のような一冊に仕上がっている。読む度にその時の自分に響く章が異なるのも面白い。巻末の縦糸の書リストを読みつつ、より理会を深めていこうと思う。「『なぜ』と考える人が少なくなったから、読書する必要性を感じない人が増えている」「大人が問いを見つけることをしなくなったら人間の進化はありません。」問いを大事にして読書をしていきたい。

2019/01/26