群像社ライブラリー<br> レクイエム

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群像社ライブラリー
レクイエム

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  • サイズ B6判/ページ数 136p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784903619804
  • NDC分類 981
  • Cコード C0398

内容説明

監獄の前で差し入れを持って並ぶ列の中で「これを書くことができますか」と問われた詩人がともに苦難の中にある人々への思いをつづった詩篇「レクイエム」。悪事が行われた場所に生えて笛となりその悪をあばいたと言われる伝説の「葦」を表題にかかげ、忘却にあらがって書き続けられた言葉。孤独と絶望の中でささやく女の声が詩となって私たちに届く。

目次


レクイエム

著者等紹介

アフマートヴァ,アンナ[アフマートヴァ,アンナ] [Ахматова,Анна]
1889年、オデッサに生れ、北の都ペテルブルグの近くで子供時代を過す。若くから詩作を始め、夫となったグミリョーフやマンデリシュタームとともに20世紀はじめのロシアを代表する“アクメイスト”の詩人として高く評価された。1917年の革命後はグミリョーフの銃殺や息子の逮捕、マンデリシュタームの流刑地での死亡などの数々の苦難にみまわれ、1946年には自らも退廃的詩人という烙印を押されて完全な沈黙を余儀なくされた。スターリンの没後は詩集も刊行され、アイザイア・バーリンとの対話などを通じて広く西欧にも知られる一方、ペテルブルグ派詩人の生き残りとして晩年にはブロッキイらの若手の才能を見出し支える存在でもあった。1966年3月5日、モスクワ近郊のサナトリウムで没

木下晴世[キノシタハルヨ]
1971年3月大阪外国語大学ロシア語学科卒業。1974年4月より京都大学事務補佐員、2012年3月退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

122
『レクイエム』1935-1940 序より…監獄の前で差し入れを持って並ぶ列の中で「これをすっかり書くことができますか」彼女の後ろに立っていた女が彼女を詩人と見分けて耳元で囁いた。彼女は答えた「できますとも」すると何か微笑みのようなものがかつてその人の顔であったあたりをかすめた。レニングラードで収監された息子や、同じような人々を想い、吐き出された言葉、詩。『葦』1927-1940 悪事を暴いたとされる葦をタイトルに集められた詩。どこらも苦しいが、『葦』の方が苦しさに美しさを感じた。2017/12/28

aika

34
「-夫は墓に子は牢に/祈ってください/私のために」時はスターリン政権の大粛清真っ只中、夫は銃殺、息子はラーゲリに。神などこの世界にはいないのかと思うほど過酷な人生を送った詩人の作品を読んでいると、詩とは血潮なのだと痛みと伴に感じました。KGBの事務所に列を成す、消えていった大切な人を求めて並ぶ女性たちに乞われて作ったという、決して紙に残すことのできない、残してはいけない詩を、気のおけない人々の記憶の中に託したアフマートヴァ。体制の酷い弾圧を受け続ける中で刻まれた言葉の重さと強さと押しつぶされそうです。2023/07/29

マリリン

30
「葦」と「レクイエム」が収録されているが、動乱の時代を強く生き抜いた女性の凛とした美しさを感じる作品が多かった。葦より...どんな泥の中から、恥ずかしげもなく詩が生い立つ...。あのいつかの十六年の…番う蝶の舞いでもない それは墓地に生える…永遠に凍り付いた輪舞。 決裂の日はいつも月の幻が戸をたたき クレムリンに居てはならぬ…改革者は間違っていない… 「葦」「レクイエム」とも、発禁覚悟で書いたであろう心情が伝わってきたが、言葉が発する情景からは耽美的な色合いすら感じる。声を出し読みたい味わい深い作品。2019/08/01

松本直哉

29
夫は銃殺され、息子は流刑になり、自らも詩の発表を禁じられ、それでも友人に囁き声で詩を朗読して記憶させ、没収を恐れて紙は燃やす、そんな風にして少しずつ創造された詩の数々は、何よりも暗誦を前提にしているからだろうか、預言者のような荘厳さと墓碑銘のような簡潔さとイメージの豊かさをもって、スターリン時代の、連れ去られることが出棺と同義語であり、どんなに手を洗っても血の匂いが消えず、獄中の家族に会うための行列は永遠かのように思われる、夜明けのない夜のような憂悶の日々を、読むものに忘れ難い形で刻みつける。2024/07/13

ロビン

20
20世紀前半から中葉にかけてのロシアを代表するアクメイズムの詩人アンナ・アフマートヴァの詩集。「葦」と「レクイエム」が収録されているが、後者はアフマートヴァ自身の家族がスターリンの大粛清の犠牲となり監獄に投獄されていた時に、ある女が「これを書くことができますか」と尋ねてきたのに対しアフマートヴァが応えて書いたもので、検閲で発禁になっていた作品である。暗い時代に書かれた作品だけに重たく痛みが込められた詩群であるが、これはスターリン時代の暴虐に対する詩による告発であり、詩人の精神的強さに感銘を受ける。2020/07/15

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