感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roy
18
★★★★＋ 「写真によって生け贄にされた人物や風景が、あの世に捧げたものを見よ」帯にて写真家は命令する。生け贄とはよく言ったもので、言われてみると埋葬に添えられた生者という残忍な生々しさがある。僕は一読、異星旅行というファンタジックなイメージで見てたのだが、生け贄だなんて魅力的、否恐ろしい言葉、発想も無かった。2009/06/16
AR
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莫大な真っ黒さ。いや色合いとかじゃなくて、雰囲気というか、精神がというか。ともかく、恐ろしい。全てを包み込むような闇ってこういうことを言うのだろう。2010/02/24
かりん
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5：my読書記録のいろいろな面での区切りとして選んだのは、やっぱりコレ。最初意図が分からないものも、あとからタイトルを見て「うーむ」。『Lilly』よりも生臭い暗さとメッセージがある。いかにもな生々しさと一緒に、一見普通な生活のワンシーンがあり、それがつまり一番言いたいことなのかもしれない。我々がせせこましく作り上げた世界も生贄のようなもの――個人的には「千愛子」が好きですが。2009/12/27
