内容説明
心はさまざまな土地によってできている。土地と土地のその並びは、きみだけのもの。それがストレンジオグラフィ。すべての親密なストレンジャーたちのために。
著者等紹介
管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。詩人、比較文学者。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授(コンテンツ批評、映像文化論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zirou1984
23
今、ここにいるところから少しだけ視線をずらし、いつかのどこかを想起しながらそれを重ね合わせること。もしくは、自身を異邦人とするような、非常さを感じる土地を訪れること。そんな意味を持つ造語を表題とする本書は、詩人であり比較文学者である著者のエッセイを集めた本作は正に最初の内容通り、歩いてゆくものなのだと思う。それはありふれているようでありふれていない、自身であって自身でない場所への入り口となる、丁寧な言葉が満ちている。地に足の付いているというより、地を踏みしめるような言葉がページをめくる度に染み込んでいく。2018/07/30
森
8
図書館で借りた、地図を持ち目にしたことや感じたこと、読んだ本からの引用などコトバを書き連ねている、そのスタイルは共感できるが、こちらのポテンシャルが低いのでほとんど伝わってこない。(まあそれでいいのかもしれないが…) 趣旨よりどのようなコトバを選んだか、ということなのだろうか、全体を感じるしかないのか…、不思議な気持ちである。2016/11/14
林克也
5
管啓次郎の本を1冊まるっと読んだのはこれが初めて。 管さんが影響を受けたいろんな人の著書や言動を、管さんが“翻訳”した本なのかな、という印象。各章の内容はそれぞれ興味深く大いに参考になったが、この本、実のところ菅さん自身の、社会や人間やその他諸事項に対する主張や思想が、歩くことの覚醒以外には何ら表明されていないのではないかと思った。なんとなく消化不良の読後感です。 2014/01/19
ののまる
3
前作のほうが好き。2014/06/05
もち
2
ストレンジオグラフィという造語がうまく消化しきれないまま。歩行について、言葉について、保存したい文章がいくつか2015/12/01