内容説明
創立40周年を迎えた「シャプラニール=市民による海外協力の会」は、バングラデシュを中心に、貧しい人々のための識字学級や保健衛生知識の普及活動、収入向上支援などをしている国際協力NPOの老舗。元事務局長の著者は、NPOの国際協力の幅を大きく広げ、会員増加に成功する一方、壁にもぶつかりつづけた。運営方法、資金繰り、現地人との付き合い方等、NPOが直面するすべてをありのまま伝えます。
目次
第1章 NPOの世界に入ってまず感じたこと
第2章 企業社会からNPOの世界に飛び込んで
第3章 組織運営のためのちょっとした工夫
第4章 方向性を決めた二つのキャンペーン
第5章 NPOに集う人々
第6章 負のトライアングルからの脱出
著者等紹介
川口善行[カワグチヨシユキ]
1943年東京生まれ。66年慶応義塾大学卒。住友海上火災保険株式会社入社。ブラジル駐在員、本店営業課長等を歴任、88年退社。米国留学をして90年経営学修士。91年シャプラニール=市民による海外協力の会に参加。92年事務局長就任、98年退任。2001年東北公益文科大学教授に就任、「現代社会とボランティア」「NPO経営論」等担当、07年退任。営利企業、NPO、大学など異なる職種を経験してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まる@珈琲読書
4
★★★☆☆■保険会社からNPOに移った著者によるNPO経営本。NPO経営の難しさというよりも、運営から経営に移行する大変さがわかる。■メモ:活動拡大←社会の理解と協力←広報活動←人手←資金←社会からの認知←・・・。経営。2016/11/06
東隆斎洒落
2
13.6.16 元損保サラリーマンの著者は、「シャプラニール」という老舗NPOの代表。バングラデシュで、文盲率削減、衛生、収入向上の活動を手掛ける。 表題通り、非営利であるNPOの、「運営」ではなく「経営」とあるように、会社組織と同様、ヒト・モノ・カネの算段についての苦労と成功談がふんだんに記されている。 新しい世界に飛び込むことの大変さから得られる素晴らしさを教えてもらった一冊。2013/06/16
kerokero_8
1
★★★★☆(星4つ) 筆者が実際に事務局長として奮闘していた内容を踏まえながら、工夫部分の具体的な内容が記載された一冊でした。 個人的には日常的な小さい改善ポイントから、大々的なキャンペーンの内容が細かく書かれており、大変参考になりました^^2014/09/08
Sosseki
1
保険会社から海外協力・交流を目指して米国留学をしてNPOに入り事務局を務めた著者の経営手法が描かれている。シャプラニールはこんなに大きなNPOだったのかと驚いた。社会経験を積んでからでないと活躍はできないそうだ。2013/05/06
Fみほ
0
運営と経営の違い、海外でどんなことをしているのか、日本人ボラが海外に行くにはハードルが高いということなど、国際支援のNPO団体の様子がわかります。あまり親しみを持てなかったのですが、具体的な様子が分かると、見方が変わりました。2017/05/19