流動する人文学
文学のミニマル・イメージ―モーリス・ブランショ論

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  • サイズ A5判/ページ数 313,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784903500492
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C1010

内容説明

ブランショの試行を照らす、この比類のない光が読むことの快感さえもたらすだろう。

目次

序論 文学にイメージは「ある」か
第1部 遺骸としてのイメージ(イメージの不気味さ―「遺骸的類似」と「美術館病」;イメージの「イリヤ」―サルトル・レヴィナス・ブランショ;イメージの「イリヤ」あるいはカトリーヌ・レスコーの足)
第2部 言語の不可能な形象としてのイメージ(プロソポンとしての形象―物語とイメージ;彼女の名、この不気味な驚異―命名行為とイメージ;「詩的イメージ」に抗して―バシュラールとブランショ;「言語のショート・サーキット」としての詩のイメージ―ブランショにおけるマラルメ・ヴァレリー・ポーラン;形象化のパッション―ブランショにおけるアブラハム)
結論 文学にイメージが「ある」というこの「驚異」

著者等紹介

郷原佳以[ゴウハラカイ]
1975年生。東京大学教養学科フランス科卒業。同大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。フランス政府給費留学生としてパリ第7大学大学院に留学。同大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、関東学院大学准教授。専門はフランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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きつね

6
236「詩におけるイメージに対する否定と肯定というブランショの逆説を解く鍵は、詩の「構成=〈共に〉置くこと(composition)」、さらにいえば、「〈共に〉現れること(comparution)」としての潜在的な「comme」の力に隠されている」 313「オレンジのように青い地球を可能にしているのは「のように」であること、そしてそれが「詩学」の大問題であること…ブランショという人物は、私にとって、この「のように」の開く深淵のような可能性を見つめている文学者だった。表象=現前ではなく、いや、それだけではな2013/11/03

Cell 44

4
極めて面白かった。個人的に、「遺骸的類似」や「どこにでもいる人」(=「至高者」アンリ・ソルジュ)、「かのように(comme si)」としての詩、舞台としての詩、言語の「虚構」(=「マラルメの神話」)、作家が妥協的であらざるを得ないこと、などといった思考には親しみを覚えながら読み進められた。ブランショが「書物の不在」などを説くネガティヴな思想家であるという印象を払拭し、その零からの肯定的な思想に直接テクストで触れてみたいと思わせてくれる。著者のミシェル・ドゥギー論も楽しみにしたい。2015/12/05

kyohei

0
分かりやすく書いてくれてるのだと思います。2.3度読み直したい。

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