感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鋼鉄みかん
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本書は主に1938年~1946年のWWII前後におけるアメリカの航空外交に対する方針の変遷を主題に取り上げた論文である。黎明期の航空産業への取り組みから始まり、航空の発達により地政学的な優位性の弱体化を認識したアメリカが航空産業に本腰を出し、戦中から戦後にかけてイギリスやソヴィエトと外交による主導権争いを行っていく過程が描かれている。どちらかというと遅れたスタートを取ったアメリカが瞬く間に世界の主導権を争う側まで躍り出る過程は、アメリカという国の強烈な底力を感じる。興味の有る人には一読の価値があるだろう。2012/10/16