出版社内容情報
たぶんわたしはここから逃げられなかったのではなく、逃げなかった。わたしのなにかが彼に応え続けようとする意思を持っていた。それはきっといつまでも答えの出ない問いなのだと思う。ただ、わたしはここにいる。それがたった一つの真実──
根源的な生と死、そして愛とはなにかを問う衝撃の問題作!
緊密で完全で純度の高い愛。そべてを受け入れ、すべてを否定したような愛。そこにあるのは破滅なのか、それとも救いなのか。
内容説明
すべてを受け入れ、すべてを否定する。その先にあるのは、破滅なのか?それとも救いなのか?衝撃の問題作!あなたはこの愛を肯定できますか―。
著者等紹介
水木ゆうか[ミズキユウカ]
1961年、北海道に生まれる。1999年、「北方文芸」に発表された「メロウボックス」が「文学界」同人雑誌優秀作品に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
19
水木さんの作品初読み。何を言わんとしているのか・・・登場人物たちの心を探りながら読み進めた。それぞれの人間の個性が重いと軽いに別れた感じ。大人になるまで寂しい思いを抱き続けた人間は、人は信じられない・・・お金しか見えない人間になっていくんだろうか。穢れの無い愛。誰にも邪魔されず秘めた思いをずっと手に入れることができたのだろうか・・・。心の中に重たい石を投げ込まれたような読後感。2011/05/02
Garage Roku
0
村上龍の猟奇性を薄めたような感じか?そういう人も居るんだろとは思えるけど、そういう人のことを理解できるとは思えない。2015/08/02