内容説明
もし動物と障害者の抑圧がもつれあっているのなら、もし健常者を中心とする制度と人間を中心とする倫理がつながっているのなら、解放への道のりもさらに、交差しているのではないか。壊れやすく、依存的なわたしたち動物は、ぎこちなく、不完全に、互いに互いの世話をみる―本書はそのような未来への招待状である。アメリカン・ブック・アワード(2018年度)受賞作品!
目次
1 いくつかの閃き(奇妙だけれどほんとうの;障害とは何か?;動物の不具たち)
2 動物倫理を不具にする(話すことのできたチンパンジー;健常者中心主義と動物;動物とは何か?;覚えていたチンパンジー)
3 わたしは動物だ(猿みたいに歩く子;動物侮辱;動物を主張する)
4 すべて自然だ(生まれながらのフリーク;あらゆる動物は平等だ(だがもっと平等な動物もいる)
新たな団欒に向けて
肉の浪漫化
肉という天災)
5 相互依存(必要の衡突;種と能力を超えるケア;サービス・ドッグ)
著者等紹介
テイラー,スナウラ[テイラー,スナウラ] [Taylor,Sunaura]
1982年生。画家であり作家、そして障害者運動と動物の権利運動の担い手。アメリカ合衆国のアリゾナ州ツーソンに生まれ、ジョージア州アセンスで、アンスクーリング(学校に通わず子ども主導で学習する教育)によって学びながら育つ。カリフォルニア大学バークレー校で、美術修士号を取得する。著書『荷を引く獣たち』は、2018年度のアメリカン・ブック・アワードを受賞した
今津有梨[イマズユリ]
一橋大学大学院言語社会研究科修士課程を、森崎和江の「非所有の所有―性と階級覚え書」についての研究によって修了する。その後、「動物」というテーマと出会うなかで、現在は、韓国の延世大学文化人類学科修士課程に在籍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
松本直哉
msykst
鵞鳥
Hiroki Nishizumi