産経新聞社の本 ６３歳・東京外語大３年 老学生の日記

坂本 武信【著】

産經新聞出版（2006/12発売）

• サイズ B40判／ページ数 228p／高さ 18cm
• 商品コード 9784902970777
• NDC分類 916
• Cコード C0295

出版社内容情報

団塊世代に贈る"脱会社・脱女房"宣言!

●退職して何をする?
突然襲った心筋梗塞。九死に一生を得たが、これからの人生にふと疑問が湧く。このまま会社勤めを続けていいのだろうか?彼は36年勤めた一流会社を退社する。濡れ落ち葉はダメ、と妻に言われ坂本さんは学生になった。

●彼が選んだのは東京外国語大学
挑戦したのは難解なポーランド語。社会人学生として1年半学んだあと、編入試験を受けて正式な学生になる。40才も年がが離れた同級生達との交流、語学研修で訪れたポーランドでの体験・・・。老学生の目を通して時に辛辣に、時にやさしく、ユーモラスに語られる。

●親友もできた、ガールフレンドもできた!
定年後をいかに充実して、楽しく、生きがいある生活を送るか、このテーマに大きなヒントを与える《面白日記》。

内容説明

病気をきっかけに定年前に退職…濡れ落ち葉はダメ、と妻に言われ坂本さんは学生になった。挑戦したのは難解なポーランド語。４０歳も年下と一緒に勉強、ポーランドで語学研修３度…親友もガールフレンドもできた。団塊世代に贈る“脱会社・脱女房”宣言。

目次

大学生活（退職そして大学へ；現役学生になる；若い仲間達）
わがポーランド（初めてのポーランド語学研修；再びポーランドへ；余談；三たびポーランドへ）
老学生の目（賞味期限；よ～く考えると；妻と娘と）

著者等紹介

坂本武信［サカモトタケノブ］
１９４３年、静岡県生まれ。６６年、慶応義塾大学経済学部卒業。同年４月、第一生命保険相互会社に入社。以後３６年間、東京・小田原・三重・福岡・岡山・ロンドンなどで勤務。０２年７月、急性心筋梗塞で倒れ、６週間入院。０３年３月、定年前に同社を退社。同年４月に東京外国語大学に社会人入学。０４年秋に編入試験を受け、０５年、同大学ロシア・東欧課程ポーランド語専攻の正規学生２年生として編入。現在は３年生。妻と２人暮らし（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[yomineko＠ヴィタリにゃん]

再読して面白さ更に発掘。2005年位は60代でも「老学生」と呼ばれていたのかと今更驚く。著者は慶應大学出身で企業でも第一線で活躍されていた立派な方。暇潰しに東京外大のポーランド語学科に編入し、根っからの頭の良さと真面目さからだと思うがポーランドでの語学研修に何度も参加され若き学生達から尊敬されていた。演劇をやっている学生さんに「劇で使う遺影になってくれ」と懇願された場面は爆笑(笑)東京外大はこじんまりとした良い大学なんだな！学んでみたい！ポーランドは美人の宝庫。犬も歩けば美人に当たる！行きたいポーランド！

2024/04/16

[tom]

５９歳で東京外語大学に勉強に行き、ポーランド語というとんでもなく難しい言葉を学んだ男の話。片道２時間かけて通学、１年後には入学試験にも合格。おまけに、勉強を始める発端は、突然襲ってきた心筋梗塞。言語に対する指向性を持つ人だからできたのだろうけど、すごい努力をしたのだと思う。言語学習をきっかけに、いろんな人にであったというところに、うらやましさも感じる。とにかくエライ人だ、リタイア組の鏡です。加えるなら、語学勉強のノウハウを書いてほしかった。それにしても、こういう人が世間にはいるんだとビックリ。

2014/05/23

[rokubrain]

定年まじかの58歳の時、急性心筋梗塞で生死をさまよった経験から、思い切って会社をやめて、 偶然出会ったポーランド語をひまつぶしとボケ防止で始めたとのこと。 謙虚な動機だけど、そこからの「ポーランド・オタク」への のめり込み方がすごい。 要は高邁な動機ではなく、何でもいいからどこまで没頭できるか、夢中になれるか、が大事なのだろう。

2019/08/27

[ががが]

面白かった。会社を退職して大学に入ってポーランド語を学ぶ老学生の日記。私が通う大学にもこのような人はいるが、年の離れた人からの学生を見る視点、ポーランド語に対する姿勢は軽妙な語り口もあいまってとても興味深い。今大学で学べることが楽しくて働きたくないとこぼしている自分にとっては将来のこともお金のこともさほど心配せず、おもいっきり学べる環境にいることが心底うらやましい。暇つぶしとボケ防止のためにポーランド語を学びに大学へ通う。こういう老後もいいなと、まだ就職すらしていないのに思った。

2015/04/03

[yomineko＠ヴィタリにゃん]

慶応大学卒業後、大企業に就職し駐在を経験されたあと６３歳で東京外国語大学に入学し、ポーランドに留学までしてしまう！海外では６０代を過ぎた方々の留学はそれほど珍しくないが日本ではまだまだ。留学生活の苦しい事楽しい事をたっぷりと味わわせてくれました。著者のユーモアが最高！

2012/03/03