出版社内容情報
●「創造的破壊」は成功したのか
5年5ヶ月にわたる小泉政権は終わった。果たしてその成果はどこにあるのか。旧来の手法を全否定した政策決定過程は、どう日本をかえたか。その功罪はどこに見いだせるのか。小泉改革の全てを検証する。
●産経新聞論説副委員長が小泉改革の全てを検証する
筆者は産経新聞論説副委員長の岩崎慶市。小泉政権発足直前の2001年4月から、経済時評を続けている。例えば、小泉首相が力を注いだ郵政改革には不合格の判定を下す。民営化された郵政公社の将来像を見ても、期待されるイメージとはかけ離れている。本当に郵政改革はできたのか。地方の自立はどうか、161本のコラムで検証。
●中国は世界の厄介者、日本は存在感を世界にどう示すか
中国経済を無視して世界の経済を語ることはできない。しかし、中国経済はあまりにリスクが大きい。世界の厄介者と言っても差し支えない、と筆者は断定する。そして、こうも言う。日本が世界の中で存在感を示して生きていくために、アジアを含めどう向き合うかがカギだ、と。
目次
第1章 「創造的破壊」は成功したか(驚くべき政策決定過程での改革;不合格だった郵政改革;「地方の自立」へ破壊が足りない;マーケットは改革をみている;総合評価―最重要課題の財政再建に手をつけず)
第2章 金融と産業の手術は成功したか(デフレ脱却も正常化はこれから;金融は蘇生したが独り立ちできず;新日本型資本主義の確立は道半ば;総合評価―デフレは克服したが社会的責任意識は希薄化)
第3章 日本は存在感を世界にどう示すか(中国経済は世界の厄介者;取り残されてしまう日本)
総合評価―異質な中国が加わる「東アジア共同体」に日本の未来はない
著者等紹介
岩崎慶市[イワサキケイイチ]
産経新聞論説副委員長。1971年慶應義塾大学法学部法律学科卒業、産経新聞社入社。経済部で主に財政・金融分野、流通業界、財界などを担当。論説委員、編集局編集委員、編集局次長兼経済部長などを経て2001年から現職。著書に「ビッグバン最終報告」(共著)など。月刊「Voice」にも経済産業コラム「時代の先を読む」を連載。前政府税制調査会専門委員。財政制度等審議会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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