内容説明
本当は、東京・横浜のどこまでが「海」だったのか?ブラタモリやアースダイバーから近刊本まで、“素人地形談義”の誤りを具体的に指摘。自然地理学・地形学の営みを平易に説く待望の書。
目次
第1章 都心部の地形―日本橋台地・江戸前島・日比谷入江
第2章 山の手台地を開析する谷の地形と地盤
第3章 横浜市中心部の地形
第4章 横浜市金沢低地の地形
第5章 山の手台地東北部(赤羽付近)の地形
第6章 多摩川低地の形成
第7章 東京23区と周辺の地形発達史
第8章 東京・横浜の地形を理解するための基礎
著者等紹介
松田磐余[マツダイワレ]
1939年、東京都品川区生まれ。1967年、東京都立大学大学院修士課程修了。同大学教授を経て、2004年、関東学院大学教授。2010年、同大学名誉教授。理学博士。東京都防災会議地震部会専門委員、東京都・神奈川県など地方自治体の地震被害想定委員会委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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χ
2
専門的で細かい話が大半であまり興味を持てなかったが横浜の地形に触れられてるのが貴重。結構複雑。地形図もちゃんと載っていていい2016/12/20
アメヲトコ
2
首都圏の地形の変容を地形発達史の視点から解説した本。ブラタモリも『アースダイバー』も『建築雑誌』も一刀両断にされてます。なかなか難解でしたが、取り敢えず素人が地形を安易に語ると火傷するということは分かりました。2014/04/19
ともたか
0
この本を見ていると、いつもの散歩コースである「イタッチーくん」川は 三浦丘陵の北側に位置している。 この辺はやはり海の底だったのか、いたち川の川底に岩盤が露出しているところがある。そんなもんか。それにしても本来の学問の深さは それをかじってみないとわからない。2015/07/27
Guro326
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★★★★☆ 大変興味深い。いままでよく分からなかったことが書いてある、と発見する喜び。しかし、地層はやはり複雑すぎて理解には及ばない… 2014/05/25
よむよむ
0
文字どおり地形の本なのですが、推理小説のようでもあります。第1章から第6章で各地の地形が説明され、第7章が謎解き、第8章がエピローグという感じです。気温変動、海面の上下、堆積と侵食を基本とし、場所の高低差や河川の長さ、土地の隆起・沈降、地球全体の氷河の量などの要因が加わり、東京・横浜の地形が形成されていることが解き明かされます。地形の成り立ちは、人の生い立ちに似ています。丁寧に説明すれば複雑になるのは必然です。この本は一見わかりにくいところもありますが、それがなんだというのでしょう。平野民、必読。2019/10/24




