内容説明
「人種の坩堝」と呼ばれるアメリカは、多種多様な人間が集まった国。文学作品において、それぞれの人種が各々の概念を持ち、独自の物語を描いてきた。それにも関わらず、主流派、小数派が存在しないとしたら、「アメリカ」の姿とは―。第25回アメリカン・ブック・アワード受賞作。
目次
序章 アメリカと多文化の広がり―遺産・地図・眺望・理論
第1章 陸標―エリソン、モマディ、アナーヤ、キングストン
第2章 幾つかの自己―自伝、自己民族性、自己フィクション
第3章 アフリカ系アメリカ―現代及び同時代のフィクションを様式化する
第4章 「私はお前の最悪の悪夢。私はペンを持つインディアンだ」―インディアンのフィクション、先住民のフィクション
第5章 チカニズモ、ラ・ラーザ、アストラン―記憶のフィクション
第6章 一椀のお茶を飲め―「アメリカのアジア」のフィクション、「アジアのアメリカ」のフィクション
第7章 場所―インディアン・カントリー、アジア人街、黒人都市、バリオ(スペイン語圏地域)、境界地、移民
第8章 島のアメリカ―ハワイ、プエルト・リコ、フィリピン諸島、キューバ、ドミニカ共和国、ハイチ
第9章 ポストモダン的傾向―メタフィクション、競技場、腹話術
終章 白人世界のフィクション
著者等紹介
リー,アーサー・ロバート[リー,アーサーロバート][Lee,A.Robert]
ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジ、及び同大学大学院修了。ケント大学を経て、日本大学文理学部教授。あわせてカリフォルニア大学、プリンストン大学などで客員教授を務めている。文学博士
原公章[ハラキミタカ]
日本大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程満期退学。聖徳学園短期大学、帝京大学を経て、日本大学文理学部教授
野呂有子[ノロユウコ]
東京教育大学(現、筑波大学)大学院文学研究科修士課程英文学修了。東京成徳大学を経て、日本大学文理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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