内容説明
著者が出版人の一員として、約15年間に経験してきた「時の政権と出版メディアの攻防」のドキュメント。1998年7月、橋本政権が参議院選挙の大敗北で崩壊し小渕政権が誕生、次いで、森、小泉、安倍、福田、麻生と続き、約3年に渡る民主党政権を経て、安倍政権に引き継がれて今日に至っている。その過程で「政権と出版メディア」の関係において、何があって、それが今日どうなっているのかの記録でもある。その危険な正体に挑み、著者たちが「何を守ってきたのか」を明らかにした、現代に生きる出版人へのメッセージ。
目次
第1章 表現の自由を規制する法律の正体(戦後70年、安倍政権は「戦後」の何から「脱却を図り」どこへ行くのか?;戦争のできる国に変える「特定秘密保護法」の正体;「児童ポルノ禁止法」改正の狙い)
第2章 メディア規制の軌跡と現実(「個人情報保護法」の狙い―出版・雑誌を黙らせる意図が明白だ!;メディア規制の現状と出版・雑誌の危機的状況;メディア規制法案の今後の動向と出版界の課題 ほか)
第3章 表現の自由と私たちの取り組み―日本雑誌協会・編集倫理委員会年次レポート(『週刊文春』発売差し止め事件;「東京都・青少年健全育成条例改正に伴う成人雑誌規制と措置」;「裁判員法」の成立 ほか)
著者等紹介
山了吉[ヤマリョウキチ]
1947年福岡市生まれ。1970年中央大学法学部卒業・小学館に入社。『週刊ポスト』創刊8ヶ月目に編集部配属、デスク。その後『女性セブン』副編集長『P・and』(妊娠・出産・育児)誌編集長を経て、編集総務・法務担当次長、部長、執行役員を歴任。2008年~2011年まで小学館取締役。2011~2014年まで小学館社長室顧問。2003年~2013年まで日本雑誌協会・編集倫理委員会委員長。2014年12月小学館を退職、出版倫理協議会議長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。