出版社内容情報
ヨーロッパにおける移民問題の深刻化の根底に横たわる「国民」「民族」アイデンティティとは一体何なのかを探る、往復論文集。
内容説明
民族紛争/移民排除/ヘイトスピーチ、異質な他者を排除する「共同体」としての国民的アイデンティティ。われわれは、この国民的アイデンティティを解体することができるのか?長らく絶版となっていた大村書店版の訳文を大幅に見直し、新たに解説を書き加えて待望の復刻!
目次
第1部 普遍的人種主義(「新人種主義」は存在するか?;資本主義のイデオロギー的緊張―普遍主義対人種主義・性差別主義;人種主義と国民主義)
第2部 歴史的国民(民族性の構築―人種主義、ナショナリズム、エスニシティ;国民形態―歴史とイデオロギー;資本主義世界経済における世帯構造と労働力の形成)
第3部 諸階級―両極化と重層的決定(資本主義世界経済における階級コンフリクト;マルクスと歴史―実りのある思想と不毛の思想;ブルジョワ(ジー)―その観念と現実
階級闘争から階級なき闘争へ?)
第4部 社会的コンフリクトの軸心移動(独立後ブラック・アフリカにおける社会的抗争―人種と身分集団の概念の再考;「階級の人種主義」;人種主義と危機)
著者等紹介
バリバール,エティエンヌ[バリバール,エティエンヌ] [Balibar,Etienne]
1942年生まれのフランスの哲学者・政治学者。20代のはじめに構造主義的マルクス主義の中心的文献である『資本論を読む』をルイ・アルチュセールとの共著で発表して以来、世界的に著名であり、現在はパリ第10大学の教授として政治哲学、道徳哲学を担当している
ウォーラーステイン,イマニュエル[ウォーラーステイン,イマニュエル] [Wallerstein,Immanuel]
1930年生まれのアメリカの社会学者・歴史学者。世界システム論の提唱者として世界的に著名。ニューヨーク州立大ビンガムトン校の社会学の教授(1976~99)を務め、同大学のフェルナン・ブローデル記念研究所の所長(1999~2005)として世界システム論研究を先導した。この間、国際社会学会会長(1994~98)、フランス国立社会科学高等研究院理事などを歴任
若森章孝[ワカモリフミタカ]
名古屋大学大学院経済学研究科修士課程修了。関西大学教授
岡田光正[オカダミツマサ]
関西大学大学院経済学研究科博士課程修了。淡路島シャロームの会代表者、芦屋大学兼任講師
須田文明[スダフミアキ]
京都大学大学院農学研究科博士課程修了。農林水産省農林水産政策研究所主任研究官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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