感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
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数年前に図書館で借りて読んだのを再び借りて再読。幕末にジョン万次郎が漂着した事で知られる鳥島での歴代の漂流民による壮絶なサバイバルや大黒屋光太夫ら各地に漂着した日本人のこれまた壮絶な体験談を紹介している。鳥島漂着に関しては貴重な食料・着衣素材となったアホウドリ様様という印象で、各地の漂流記は大黒屋光太夫の事は以前から知っておりアリューシャンまで流されたのに驚いた過去があるが、フィリピンやボルネオ、果ては北米近海まで流されたケースまであったのに驚いた。2019/04/28
Kongo-maru
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漂流者と言えば有名なのはジョン万次郎に大黒屋光太夫。だが、近世以前の航海術であるから、他にも多くのものが海難事故に会い、その内の少数者が漂流している。ここに描かれてるのは近世の文書に残っている事例のみで、遣唐使やあるいは朝鮮半島への派遣軍などの海難事故でも辛うじて漂流した者がいただろう。多くは海難事故よりもっと恐ろしく、孤独な死を迎えたのかと想像すると、何とも憐れ。2010/06/01