内容説明
本当の平和とは、武器による抑止によってつくられるものではなく、食べるものがあって家族がいるというあたりまえの生活が叶うことによって築かれる。アフガニスタンの地で中村哲医師が咲かせた希望の花。いまも世界で繰り広げられる愚かな連鎖を止めるために紛争の地に再び命の水を人々の心に平和の種を。
目次
第1章 中村哲医師がアフガニスタンで気づいた気候変動(水と食料の提供で暴力の抑制を目指した中村哲医師;気候変動を克服する道は用水路にあり ほか)
第2章 対テロ戦争の失敗をもたらした環境問題(米国が撤退したアフガニスタンの混迷;諸外国の思惑に翻弄され続けたアフガニスタンの近現代史 ほか)
第3章 世界の環境を破壊する戦争(なぜ、人間社会は戦争をしてはいけないのか;戦争は未来に大きな爪痕を残す ほか)
第4章 砂漠の緑化に取り組み平和を構想した日本人たち(狭量なナショナリズムを克服する環境問題への取り組み;フィリピンの環境改善に努めた元日本兵―土居潤一郎 ほか)
第5章 芸術は気候変動への警鐘を鳴らし戦争反対の声を上げる(芸術が訴える世界の矛盾と平和への祈り;中村哲医師を称えるルーミーの詩 ほか)
著者等紹介
宮田律[ミヤタオサム]
1955年山梨県生まれ。一般社団法人現代イスラム研究センター理事長。慶應義塾大学文学部史学科東洋史専攻卒。83年、同大学大学院文学研究科史学専攻を修了後、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。87年、静岡県立大学に勤務し、中東アフリカ論や国際政治学を担当。2012年3月、現代イスラム研究センターを創設。専門はイスラム地域の政治および国際関係(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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