内容説明
江戸の片隅。捨て子のゲンさんは生きる意味すら知らない物乞い。御家人だったソウさんは視力を失ったことで妻娘と離別、過去を捨てた按摩。二人は掌に画を描き合うことで心を通わせていく暮らしの中、赤ん坊を拾う。一心にその娘を育てる日々の中で見出した希望の光とその行方…。第一回京都文学賞受賞後書下し第一作!
著者等紹介
松下隆一[マツシタリュウイチ]
1964年兵庫県生まれ。作家、脚本家。第10回日本シナリオ大賞佳作入選の作品『二人ノ世界』が永瀬正敏主演で同名映画化。著書に第一回京都文学賞受賞作『羅城門に啼く』(新潮社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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