内容説明
思想が生み出す言葉。個人と家族、詩と小説、改革と伝統、文学と社会―せめぎあう二つの世界をたえず往還し、昭和そして戦争、現在に至る自らの原風景を見つめた最新エッセイ集。
目次
プロローグ 武蔵野から麻布まで
1 流離の閲歴(流竄の時代;わが師の恩―ごねれば尊し ほか)
2 文明と旅(ライ王のテラスに立って;リトアニア紀行 ほか)
3 伝統のなかの革新(伝統を正しい姿へ;我らが同時代人小林秀雄 ほか)
4 隧道を抜けると(出版産業の好機;凧の情景 ほか)
5 過ぎてゆく光景(南冥の旅;英雄の不在 ほか)
エピローグ 中二階論と執行猶予論
著者等紹介
辻井喬[ツジイタカシ]
1927年東京生まれ。東京大学経済学部卒業。詩人、作家。セゾン文化財団理事長。1961年『異邦人』で室生犀星詩人賞、84年『いつもと同じ春』で平林たい子文学賞、93年『群青、わが黙示』で高見順賞、94年『虹の岬』で谷崎潤一郎賞、2000年「わたつみ」三部作で藤村記念歴程賞、01年『風の生涯』で芸術選奨文部科学大臣賞、04年『父の肖像』で野間文芸賞、06年『鷲がいて』で現代詩花椿賞、読売文学賞、09年『自伝詩のためのエスキース』で現代詩人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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