内容説明
“虫の眼”で世界を眺める歓び―最新エッセイ集。
目次
1 虫めづる散歩
2 人もまた虫の子
3 旅の標本箱
4 南の国の見聞録
5 自然と文明
6 少年のいる風景
著者等紹介
奥本大三郎[オクモトダイサブロウ]
フランス文学者。1944年啓蟄(3月6日)、大阪生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、同大学院修了。著書に『虫の宇宙誌』(1981、読売文学賞)、『楽しき熱帯』(1995、サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(2001、JTB紀行文学大賞)などがある。現在、日本昆虫協会会長、NPO日本アンリ・ファーブル会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さゆ
26
昨年の静岡県図書館大会の分科会で奥本さんの話を聴き、本書を手にとりました。実際の年齢よりもずっと若々しい印象だった奥本さんは、スライドでいろいろな写真も見せてくださいました。その時見た写真やお話しを補完しながら読んだのだと思うので、一つひとつのエッセイが短すぎることがさほど気にはなりませんでした。10数年前まで、東京の豊島園に昆虫館がありました。賑やかな園内でそこだけひっそりとしていた昆虫館が私も息子も大好きで、取り壊された時は大変残念でした。その昆虫館のことをこのエッセイで思い出しました。2012/04/16
takao
3
ふむ2022/08/30
さたん・さたーん・さーたん
2
昆虫図鑑を片手に読み比べたくなるような、国内外の生物を語るエッセイ集。在りし日の虫取りを懐かしみつつ、人間の営みも気候変動さえも大きくて小さな地球史の一片であるような「つかの間の秋日和」にしみじみとする。2023/07/30
メルセ・ひすい
2
13-80 赤28 初出誌「週刊読売」‘96.09.01~‘00.04.09の「新・博物誌」 東大仏文Dr.体が弱かったせいで、東南アジア・アフリカにかなり出かけが、養生をかさねたため友人たちは熱帯病や事故でかなり病気になったり、死んだりしたが小生は生き残った。 「日本昆虫協会」会長。 ◎エッセー…短文すぎて・魅力が・・会社にぶら下がるより、木にぶら下がる方が他人のためにもなる。虫に魅せられた仏文学者が、「虫の眼」で世界の自然と人間を眺める。著者自筆挿絵を多数掲載した最新エッセイ集。 2010/05/01
メイロング
1
昆虫エッセイというより、旅行先エッセイの印象が強い。ガッツリ虫の話を聞きたいと期待して開いたので、やや肩透かし。だいたい外国と沖縄以西が舞台だし。昆虫という軸で世界を観察してみる姿勢は、国語の教育現場なら重宝されそうだけど。2012/11/07