目次
詩篇1(母;曙 ほか)
随想 桃花村((月白し…)
桃花村 ほか)
随想 寒燈録(落丁;『海の聖母』に就て ほか)
試論 古代緑地(黒潮回帰;半眼微笑 ほか)
童話(うしかいむすめ;ひばりはそらに)
詩篇2(泉;冬の花 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
56
白鳥古丹は著者の故郷にある理想郷。本書は傑作選という事で詩、詩論、随筆、散文、童話を収録。随筆は偏屈ぶりが漂ってくるようであり、高踏で選び抜かれた言葉とその対比が可笑しい。著者の詩に親しんだ事はなかったが、本書に収録されているのは全て象徴詩のようであり、散文を始めとする詩論や随筆にもその影響は大きい。特に散文の「黒潮回帰」や「古代緑地」、難解だけど独自の幻視を説いているようで、言葉の端々が非常に気になる。七五調で書かれた童話もまた。本書で著者の世界観に触れたので、次はやはり詩を味わってみたいものである。2017/10/03
まどの一哉
1
帯文に「極北に屹立した絶対詩人」とあるが、まさにそのとおり。吉田一穂の随想集。 私はけっして詩魂のあるものではないが、なんとなくその硬質な風情に捨て置かれないものを感じていた吉田一穂。あらためてエッセイを読んでみたが、さすがにただごとではない表現で理解できないまでも脳が興奮した。随想だからといって力を抜くことがない。2019/11/25
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