内容説明
図らずもフランス革命に対する反政府的立場に立たされたリヨンの「フランス革命」は何故の抵抗運動であり、その源はどこから発し、いかなる思想のもとに展開され、そして挫折したのか。反乱に大きく作用した概念―「ジャコバンに対する恐怖の心性」を引き出すとともに、反乱鎮圧後のリヨンにおけるジャコバンの恐怖政治の実態をアナール学派の手法を用いて数量的に測定し論究した労作。
目次
第1部 反乱までのリヨンのフランス革命(革命前夜までのリヨン;革命期のリヨンにおける住民の社会構成―動産課税台帳記載者の統計的分析 ほか)
第2部 リヨンの反乱(反乱の経過;リヨンの反乱の構造―その1(反乱中の市政体)
リヨンの反乱の構造―その2(反乱中の県の自治行政体)
リヨンの反乱の構造―その3(反乱中のセクション))
第3部 リヨンにおけるテルール・ジャコビーヌの実施(テルールの第1期(共和暦2年ヴァンデミエール18日~ブリュメール13日)
テルールの第2期(共和暦2年ブリュメール14日~ジェルミナル16日)―その1(共和的監視臨時委員会)
テルールの第2期―その2(革命法廷)
「被告発人」と「告発人」)
第4部 テルール・ジャコビーヌのおわり―テルールの第3期(テルミドールの反動まで)(テルール・ジャコビーヌの社会的試み;国民公会派遣人民代表のテルール・ジャコビーヌに対するコミューン・アフランシの親ジャコバン派ミリタンの反撥;テルールの解体;コミューン・アフランシのテルミドールの反動)
著者等紹介
小井高志[コイタカシ]
1945年生れ、台東区浅草出身。立教大学文学研究科西洋史専攻博士課程中退。リヨン第2大学文学・人間科学部第三博士課程卒業。立教大学文学部教授。主要研究テーマは、フランス革命史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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