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内容説明
都心の現代的な街並みと昔ながらの生活景が混在する東京月島・佃。その歴史・文化・社会など、まちの履歴を詳しく読み解き現在の魅力を再確認しつつ将来について考えることでまちづくりのあり方に必要な視点を提示する。履歴書が、人の過去だけでなく現在の姿と将来像を推し量るためのものであるように、まちの履歴を理解しながら、その現在と将来について考える。
目次
第1章 佃・月島から考える
第2章 大川端リバーシティと「石川島」
第3章 佃島から近代のまちへ
第4章 近代に生まれた江戸のまち
第5章 月島の庶民的都市生活
第6章 月島を取り巻く運河と島
第7章 これからの月島へ
著者等紹介
志村秀明[シムラヒデアキ]
芝浦工業大学工学部建築学科教授、博士(工学)。2006年度「日本建築学会奨励賞」受賞。月島路地ビールや月島路地マップを学生と共に制作し、月島のまちづくりを支援している。1968年月島生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
43
月島産まれ在住の大学の先生が書かれた本で、地元愛に溢れていて、しかも町づくりの専門家だけに面白かったです。ぜひ実現してほしいという案件が列挙されていて、私まで実現して欲しいものだと熱くなってしまいました。特に清澄通りを表参道の通りのような緑豊かな通りへの案、実現したら真夏日の癒しになってくれそうと夢想してしまった。小学生の頃の夏休みの自由研究で佃を調べたことを思い出しました。江戸時代からの御上の援護があっての歴史を考えるのも楽しいものです。2021/08/11
J. Tamura
1
月島出身・在住の作者の地元愛に溢れている。月島・佃周辺は、幕府への魚介献上を任された摂津国佃村の漁師が移り住んだことをきっかけに、その後漁業・港湾管理・造船などおいて都市の最先端をけん引していた。佃は江戸時代まで島であったが、明治時代以降の近代都市化に伴い、一部は地続きになった。かつては月島に東京港を設ける計画があり、これに伴い清澄通りが整備されたことを初めて知った。昔から草花を育てている住民が多く、都と掛け合い空いた敷地をコミュニティ・ガーデンにしたエピソードも載せられており、自治意識の高さが伺える。2020/08/16