出版社内容情報
目 次
第1章 初期医療医療組合の諸相
? 医療利用組合の発展過程
? 初期医療利用組合の概況
? 初期医療利用組合の諸相
補論1奈良県田原信用購買販売利用組合
第2章 都市―農村共生型医療利用組合運動とその時代
? 「生活者」と生活の「価値化」
? 生活の協同化としての消費組合的購買組合運動の展開
? 実費診療所運動の医療利用組合
? 無産者診療所運動と医療利用組合
? 健康保険法と医療利用組合
第3章 都市―農村共生型医療利用組合の展開―広区域単営組合時代の幕開け
? 広区域単営医療利用組合発展過程概観
? 広区域単営医療利用組合の評価をめぐって
? 広区域単営医療利用組合の特徴の析出―外形的特徴
第4章 利用購買組合厚生病院ー医療利用組合群像[?]
? 利用購買組合厚生病院とその時代
? 利用組合厚生病院の設立
? 利用購買組合厚生病院の事業経営
? 利用購買組合厚生病院の解散・県信用購買販売利用組合連合会への統合
第5章 購買利用組合東青病院ー医療利用組合群像[?]
? 東青信用購買利用組合設立とその時代
? 東青信用購買利用組合からの出発
? 東青信用購買利用組合から購買利用組合東青病院への展開
? 青森県の医療利用組合運動と購買利用組合東青病院
? 青森県での医療利用組合統制の行方
第6章 高陵利用組合昭和病院ー医療利用組合群像[?]
? 高陵利用組合昭和病院創設の時代
? 高陵利用組合昭和病院の設立過程
? 高陵利用組合昭和病院の事業経営
? 医療利用組合運動の連合会組織統制と高陵利用組合昭和病院
補論2 高知県農民医療運動断章―土佐大衆医療組合
第7章 京都購買組合―認可最終期の「広区単営医療利用組合」
? はじめにー時代情況
:第一次世界大戦後における都市社会事業の展開と中間層の生活協同化
? 京都購買組合沿革
? 京都購買組合と歯科医療事業
おわりにー市街地購買組合としての京都購買組合の評価をめぐって
第8章 1930年代における健康・医療問題と医療利用組合運動
? 1930年代における国民の健康と医療
? 医療諸資源の空間的配置と医療利用の状況
? 内務省社会局の情況認識
? 健康・医療問題と医療利用組合
小括―「現代的総合的医療」に対する希求と医療利用組合運動
第9章 時局匡救医療救護事業の医療政策上の位置―京都府における事業展開を事例として
? 時局匡救医療救護事業の形成過程―「ことの順逆」
? 時局匡救医療救護事業の展開
? 時局匡救医療救護事業の現実
おわりに―時局匡救医療救護事業の医療政策史上の位置
第10章 東京医療利用組合の設立認可をめぐる諸対立・対抗関係
? 東京医療利用組合の設立運動
? 東京府庁内での設立認可申請審査過程
? 東京医療利用組合設立をめぐる対抗関係
? 日本医師会による医療利用組合運動についての認識と対応策の確立
第11章 内務省衛生局による医療利用組合政策の形成過程―1933年医師法改正・診療所取締規則を中心に
? 1933年医師法改正・診療所取締規則制定の時代背景
? 1933年医師法改正・診療所取締規則の内容
? 内務省衛生局の医療利用組合に対する認識と政策
第12章 医療利用組合運動の連合会組織による系統的統制に至る政策形成過程―農林省「産業組合主任官協議会」における指示及び協議を中心に
? 農林省による医療利用組合政策の形成過程
? 医療利用組合をめぐる内務省衛生局と農林省との相剋
? 農林省による医療利用組合政策の確立―医療利用組合運動の連合会組織による系統的統制
小括と展望―農林・厚生両省「共管」への道
第13章 蓮池公咲の医療利用組合論の検討
? 産業組合の存在理由および医療利用組合という存在に関する認識
? 医療利用組合の性格規定及びその発展過程についての認識
? 医療利用組合の組織構成についての認識
? 「産業組合の大衆化」と「医療利用組合」との関係にかかわる認識
? 産業組合による農村保健運動と医療利用組合にかかわる認識
第14章 医療利用組合運動の連合会組織による統制と保健国策
? 医療利用組合連合会とはいかなる組織形態であったか―医療利用組合連合会南丹病院(京都府)を事例として
? 広区域単営医療利用組合の医療利用組合連合会組織への改組転換
? 医療利用組合運動の歴史的発展過程と組織形態
第15章 滋賀県江南医療購買利用組合連合会甲賀病院―時局匡救医療救護事業・医療利用組合・国民健康保険
はじめに―滋賀県甲賀郡水口という地
? 1930年代の時代情況と課題―農村保健問題と時局匡救医療救護事業
? Post時局匡救医療救護事業―農村保健問題対策の構想、そして「保健国策」
? 生活協同化の要求・エネルギーとその統制・組織化としての医療利用組合の形成
―江南医療購買利用組合連合会
? 「保健国策」と産業組合―国民健康保険代行事業・保健所
おわりに―市街地・水口と純農村・甲賀郡
第16章 医療利用組合と国民健康保険―国民健康保険事業代行をめぐって
はじめに―課題
? 国民健康保険法案立案過程―第70回帝国議会まで
? 国民健康保険法の審議・制定過程―国保事業代行規定をめぐって
? 制定された法令とその解釈
? 医療利用組合による国保事業代行の実態
補論3 医療利用組合による国民健康保険組合代行事業に関する覚書
? 問題の開示
? 国保代行事業を行った医療利用組合とは何か?
? 国保代行事業を行いうる医療利用組合とは何か?
? 産業組合拡充運動期の四種兼営医療利用組合
? 国保代行事業を行う医療利用組合の外形的特徴
結
第17章 連合会組織による医療利用組合運動の系統的統制と組織改組の現実相―医療利用組合運動から産業組合による総合的保健運動へ
? 産業組合・医療利用組合運動における連合会組織統制及び広区域単営医療利用組合 の連合会改組方針の受容過程
? 県区域での連合会組織による医療利用組合運動の統制と広区域単営医療利用組合の 改組―岩手県医薬販売購買利用組合連合会の事例
? 広区域単営医療利用組合の旧来の事業区域での連合会組織への改組
―静岡県における医療利用組合運動の事例
? 広区域単営医療利用組合の解散・清算と連合会組織への統合
―利用組合佐渡病院=佐渡郡購買販売利用組合連合会佐渡病院の事例
? 産業組合による医療利用事業=医療利用組合から産業組合による総合的保健運動へ
第18章 戦時保健国策と医療利用組合運動―農林・厚生両省「共管」;国民医療法;日本医療団との関連で
? 医薬制度調査会答申「医療制度改善方策」と医療利用組合
? 農林・厚生両省による医療利用組合の「共管」
? 国民医療法・日本医療団と医療利用組合
おわりに―戦時国民生活と国民の健康・疾病の状況
青木 郁夫[アオキ イクオ]
阪南大学経済学部教授