内容説明
手塚治虫ものらくろもトキワ荘もすべてはここからはじまった。「少年倶楽部」の黄金期を築き、伝説の雑誌「漫画少年」を作った一人の男の物語。
目次
「漫画少年」の誕生(家族総出の雑誌作り;がんばる“まる子” ほか)
青雲の志を抱いて(親友・宇野親美;「なかよし」の子どもたち ほか)
「少年倶楽部」時代(佐藤紅緑との出会い;「のらくろ」ブーム ほか)
トキワ荘の漫画家たち(小石川時代;トキワ荘の主―寺田ヒロオ ほか)
生涯一編集者として(講談社顧問室の日々;教育者の目 ほか)
著者等紹介
加藤丈夫[カトウタケオ]
1938年、加藤謙一の四男として東京に生まれる。東京大学法学部卒業後、61年富士電機株式会社入社。企画部長、人事勤労部長、代表取締役副社長などを経て、現在、同社取締役会長。2000年学校法人開成学園理事長就任
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感想・レビュー
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モルテン
8
戦前、雑誌「少年倶楽部」の編集長、戦後は漫画雑誌「漫画少年」を創刊した編集者・加藤謙一氏の評伝である。私は先に、ガロ編集長の長井勝一氏の自伝を読んでいたので、両者の相違点を考えながら読んだ。端的に言えば、加藤氏はどこまでも教育的であり、子供たちが健やかに育つことを第一に「漫画少年」を作り続けてきたのに対し、長井氏は山師のようなところがあり、まず売れることを目的とし、そのために面白い漫画を発掘していった。そこに、8年で廃刊してしまった「漫画少年」と、90年代まで続いた「ガロ」の違いがあったのだろうと思う。2021/03/08
takao
2
ふむ2023/05/01
GOKU
1
「少年倶楽部」の名編集長であり、「漫画少年」を作った加藤謙一の生涯を息子である著者が綴る。「漫画少年」を取り巻く手塚治虫、藤子不二雄などの話は既に既刊の書で紹介されているので珍しくはないが、加藤謙一の幼少から「漫画少年」を発刊するまでの苦難の人生が熱く、親友宇野親美との友情も胸を打つ。「青雲の志を抱いて」の章は必読。 2012/08/30
ともあきほ
0
まんが少年についてはもともと知っていたので面白く読めた。 2005/03/03
しろねこ
0
傑作 2009/12/03