内容説明
絵画とのかかわり、晩年のヴィデオ作品まで、ベケットの生涯にわたる独創性を多面的に読み解き、“不条理劇のベケット像”という定説をくつがえす。
目次
ベケット再考(言葉の死、言葉は死、しかし;絵を見るベケット)
作品の考察(『伴侶』、声の裂開;ベケットの散文―『見ちがい言いちがい』をめぐって;『モロイ』、果てしなき旅;『マロウン死す』、臨死の位相;『名づけられないもの』、最小と無のあいだ)
言語対演劇(言語は演劇の敵なのか;三つの演劇、言葉との抗争―アルトー・ベケット・ジュネ)
ドゥルーズとベケット(イメージからイメージへ;犬の思考;「進化」という果てしない問い―高橋康也『サミュエル・ベケット』について)
著者等紹介
宇野邦一[ウノクニイチ]
1948年島根県生まれ。哲学、現代思想、フランス文学などが専門。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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