内容説明
『無常といふ事』にカール・マルクスの思想を読み、日本近代批評を確立した小林秀雄の「革命性」を再評価する。また、漱石をはじめとする近代小説や、大江健三郎、中上健次の現代文学、さらにジャズやクラシック音楽までを俎上にあげた、才気あふれる第一評論集。
目次
第1部 (小林秀雄『無常といふ事』のイデオロギー―ハイデッガーとマルクス;小林秀雄と正宗白鳥の「思想と実生活論争」―ハイデッガーとメルロ=ポンティ;志賀直哉「城の崎にて」を周遊する―メルロ・ポンティとデリダ;天皇小説としての『こころ』;漱石『こころ』余論 ほか)
第2部 (文字/音声の現象学―「読む」ことの政治学・現代詩考;ジャック・デリダと究極の読者論;音楽のエクリチュール;JBL4312Mk2とジョン・コルトレーン―中上健次『破壊せよ、とアイラーは言った』へのオマージュ;チェリビダッケとヴァント、コルトレーン ほか)
著者等紹介
佐藤公一[サトウコウイチ]
昭和29年秋田県生。昭和52年早稲田大学教育学部卒業。昭和57年北海道大学大学院修士課程修了。平成7年秋田大学教育学部非常勤講師。現在、秋田県立西仙北高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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