内容説明
魚住と山下の両刑事は小学校教師の中原みどり殺害事件の聞込み捜査で、被害者の元同僚だった井川英一を訪ねた帰り、バッタやキリギリスの羽や首をバラバラにして、穴に葬っている児童に出会った。二人を送ってきた心理学の講師である井川は、その児童は殺されたみどりの勤めていた小学校の生徒だと教えた。そして彼は一見無意味に思える行動にも精神的原因があり、この子にも精神的葛藤がある筈だという。その話を聞いた魚住はミドリ色の虫と中原みどりという共通項に気づき、二人の関係を調べることにした…。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県熊谷市生まれ。青山学院大学卒。ホテル勤務の後、『高層の死角』で江戸川乱歩賞を受賞、73年には『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞を受賞。2004年にはその功績を称えられ日本ミステリー文学大賞を受賞した
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