内容説明
渥美清と三波伸介のライバル意識、伊東四朗のデビュー秘話、東八郎が萩本欽一に教えた芸人魂、ビートたけしの師匠の死…浅草全盛期、舞台裏から見た浅草芸人の涙と笑いを、浅草演芸ホール(旧・浅草フランス座)オーナーが語る。そしてあれから50年、「灯が消えた」といわれる浅草にふたたび曙光が…。
目次
第1幕 戦後に蘇った大衆芸のメッカ浅草(夢の舞台・浅草六区の誕生;老舗ランプ屋から日本初のストリップ専門館ロック座へ ほか)
第2幕 それぞれの季節のなかで(浅草六区のハダカ合戦;長門勇を、生んだ浅草育てたテレビ ほか)
第3幕 装いも新たに(浅草六区に落ちた影;「浅草新喜劇」の誕生 ほか)
第4幕 最後の灯(浅草フランス座の転身;フランス座消滅 ほか)
フィナーレ 浅草ルネッサンスをめざし(浅草フランス座の終演;浅草六区とともにあった浅草芸人たち ほか)
著者等紹介
松倉久幸[マツクラヒサユキ]
1935年、長野県生まれ。中央大学卒。1968年、東洋興業株式会社社長に就任。現在、落語定席「浅草演芸ホール」と多目的ホール「東洋館」の会長をつとめる傍ら、地元商店会「六区ブロードウェイ商店街振興組合」理事長、「浅草西地区商店街協議会」会長として、浅草復興運動に携わっている
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感想・レビュー
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ライアン
5
たまたま本棚に置いてあったのを目にしたので久しぶりに再読。これ20年前に書かれた本だったのか、そんなに経ったのね。浅草芸人の歴史がわかって面白い。やっぱたけしさんの師匠の深見千三郎さんは凄かったんだな。その後ナイツの登場などでまた浅草の芸人は盛り上がってきてるし、まさか今になって浅草キッドが映像化されてヒットするとも思わなかっただろうな。2022/07/30
とり
1
著者は、都内の落語定席のひとつである浅草演芸ホールや東洋館を運営する東洋興業の2代目社長。浅草全盛期から本書が執筆された2001年までの浅草芸能の歴史がまとめられている。私は落語好きで、時々、浅草演芸ホールに足を運ぶことがある。また、ビートたけし著「浅草キッド」で、師匠の深見千三郎に興味を持ち、ネットで調べたりしたこともあったので、本書の内容は断片的に知ってはいたが、長く浅草芸人を見続けてきた著者の目から見た渥美清、萩本欽一、ビートたけしなどの浅草出身の芸人の話は非常に興味深い。2024/06/30
Masayoshi Ishikawa
1
フランス座、改め浅草東洋館。漫才協会の師匠方の至芸を楽しめます。 その原点を知ることができる好著でした。2015/03/23
Tamura Hiroyuki
1
芸人、踊り子、劇場関係者・・・怒涛の時代を生きる浅草っ子の生の姿。最近、仕事で著者にお会いする機会があって当時の話を聞けたのだが、熾烈で滑稽で素晴らしい。実にパワフルでソウルフルな方だった。じじいになって面白い話がたくさんできる。僕のひとつの目標である。2012/04/13