内容説明
宮沢賢治をめぐる旅は、東京での学生時代に始めた。福岡で教師となってからも定年退職した今も、ずっと続けてかれこれ四十年になる。実際に賢治の足跡をたどること、賢治を読んで感じたり考えることには、いつも新しい発見がついてまわる。宮沢賢治の宇宙へ、ようこそ。
目次
気のいい火山弾―自分のできること
十月の末―へっぴり伯父と天の邪鬼
二人の役人―野はらと公園
茨海小学校―境界をめぐる物語
おきなぐさ―根源的な生と死
林の底―昔話からの飛翔
葡萄の物語(黒ぶだう;葡萄水)
みぢかい木ぺん―慢心といじめ
サガレンと八月―異郷譚の世界
さいかち淵―竜宮童子
紫紺染について―近代の山男
税務署長の冒険―痛快冒険譚
なめとこ山の熊―再読 熊の肝のことなど
ポラーノの広場―大関松三郎そしてロザーロ
風(の)又三郎―不機嫌な転校生
オツベルと象―世間話 悪人オツベル伝
グスコーブドリの伝記―「一、森」を中心に
著者等紹介
中野隆之[ナカノタカユキ]
1955(昭和30)年、福岡県生まれ。國學院大学文学部文学科に学ぶ。専攻は民俗学、近代文学。1978(昭和53)年より福岡県の県立高校の国語科教諭として三七年間教鞭を執る。その間、宮沢賢治の作品、特に童話作品について研究を進める。宮沢賢治個人研究誌「黒葡萄」を発行し、2013年までに三〇号を数えた。宮沢賢治学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 砂で作った家族たち