内容説明
川越祭は江戸の天下の祭りの様子を色濃く残し、江戸の町文化や風俗を継承している。曳き出される山車は「江戸型山車」。小粋でテンポの速い攻撃的な囃子。神どうしの対面とされる曳つかわせ。川越祭と川越の町の歴史を知る最良の書。
目次
神社蔵宝と山車総覧(神社本殿・彫刻一覧;山車総覧)
祭りができるまで(まず、天下祭りと江戸型山車の変遷;川越氷川祭礼と山車行事の遷り変わり ほか)
川越祭りを追う!(例大祭(10月14日)
神幸祭(10月15日) ほか)
川越ができるまで(川越の町並み;ちょっとひと息、川越散策! ほか)
祭り見物のポイント(教えて!祭り見物のポイント;囃子のこと ほか)
川越祭り・付録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
「ひとりの農民が新河岸川のほとりを歩いていると川面に光るものがあり、それが突然飛び上がって驚かせた。光は権化すると、自ら氷川の神だと名乗り石となって落ちる。畏れおののいた農民は土地の鎮守に素戔鳴尊を始め、大宮氷川神社から分霊した出雲の神々を祀り、この霊石を神体と崇めて五穀豊穣を祈った……そんな故事が一部ではまことしやかに語られている。初めはほんの小さな祠だった。だが同時代に作られたと思われる祭具が見つかると、その頃から何やら祭祀の行われていたことも判明してくる。もちろんこれが後の川越祭りの、すべての原型」2019/11/19