内容説明
激動の幕末時代にひとりの青年がいた。両親も兄も失い、さいなまれない孤独な生活の中で、長州藩主・毛利敬親の許可願いを得て、九州遊学に旅たつ。しかし彼に付きまとうのは、未完の志をせきたてる摩訶不思議な白鳥や金色の目をした狸。それは萩城に隣接する、指月山にある池の主・竜であったのか。今もその池から竜が昇りたつという。主人公は竜と出会い、一枚のウロコを得た。それを手にすると寛永通宝に変化した。彼はそれをふところに入れて西に旅立つ。そして…。幕末・長州の青年医師、久坂玄瑞をモデルにした作品。萩城の池に住む竜が火の志をうながす。
著者等紹介
高杉俊一郎[タカスギシュンイチロウ]
萩市出身。社会文化評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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