内容説明
世界のあいさつことばには、宗教に関係するもの、いい日を願うもの、天気や食などの人々の生活に根ざすものなど、いろいろあります。この本では、世界のあいさつことばと、そのことばを表す文字を、子どもたちの写真とともに紹介します。戦争の爪痕が残る土地からの「アッ・サラーム アライクム」や、バケツにからだ全体をすっぽりしずめて水あびをするバングラデシュの男の子の「ノモシュカール」。どれも心打つ写真ばかりです。みなさんには、写真を見て感動し、あいさつことばの意味を知って納得し、また、ふしぎな文字を見て、驚き、そして興味をもってほしいと思っています。でも、わたしがこの本をまとめようと思った真のねらいは、あいさつことばの意味と世界の子どもたちの写真をとおして、みなさんに平和について考えていただきたいということです。この本をじっくり読むと、思いのほか時間がかかります。どうぞ、平和を考える3600秒を。
目次
1 「あなた方の上に平和あれ」
2 「あなたに恭礼します」
3 「ごはん食べましたか?」
4 「元気がいちばん、こんにちは」
5 「いい日を願う、こんにちは」
6 身振りで「こんにちは」
7 あいさつのことばいろいろ
著者等紹介
稲葉茂勝[イナバシゲカツ]
1953年東京生まれ。東京外大、大阪外大卒。児童書の編集者として活躍しながら、自らも国際理解関係の書籍を多数発表している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
書の旅人
12
あおぞら図書館に並べます。私がこの本を読み終えて、一番印象に残ったのは、やはり子どもたちの笑顔でした。平和な国の子どもたちも、戦争が起きている国の子どもたちも、その眩しい笑顔は変わりません。全ての国の子どもたちが、みんな笑顔でいられるようにするには…。広く読み、語り伝え、共に話し、また、子どもたちそれぞれが、それぞれのやり方で繋げてほしいです。最初の国境を越えて肩を並べている、子どもたちの写真が素晴らしい。私たち大人も、こうありたいです。2017/08/22
ようこ
8
いろいろな国で誰かと会ったときにあいさつする言葉が写真と一緒に書かれている。日本語では「こんにちは」に当たる言葉なのだが、イスラム圏ではお互いの平和を願い、インドなどでは相手に対して恭順の意を示し、アジアの多くではご飯を食べたかどうか相手に訪ね、日本や英語圏のようにお互いのいい一日を願う意味の国もある。どうしてそれがあいさつの言葉になったのかその背景を写真と一緒に考えることができて、なかなか深い本。2012/03/31
April moon
5
世界の国々のあいさつを子供たちの写真とともに紹介してあります。 あいさつのことばが平和を祈ることばであったり、相手に恭礼します、ご飯食べましたか?などと様々。 子供たちの写真とともに各国のことも解説があります。 先日アジア研修センター(AHI)のオープンハウスで研修生の方々に挨拶をしたので、こんな意味だったのかと感心したり彼らの国のことを考えました。 小さく薄い本なのに、とても良い本でした。2015/10/19
あられ
1
小さな薄い本 図書館のリサイクルコーナーで見つけました どこのくににも笑う子供がいて、どこの国にも幸せな挨拶の言葉がある すべてを読み終わったときにじんわりとくるものがあった 2023/02/10
Android
0
図書館で借りた本。小学生の時に頑張って世界のあいさつを覚えようとしていたのを思い出した。この本はただ挨拶を紹介するだけじゃなく、今までの歴史や戦争、テロなどの国際情勢も踏まえて、写真とともに軽く解説されていた2025/04/09