内容説明
アラン・レネ/マルグリット・デュラスの名作『ヒロシマ・モナムール』(邦題『二十四時間の情事』)。その主演女優エマニュエル・リヴァがロケ中に撮った写真がパリで発見された。1958年の広島。真新しい市民球場と太田川河畔の風景、無心に遊ぶ子供たち、密集するバラック、商店街の活気溢れる様子…。当時の広島をとらえた貴重な写真に加え、映画製作をめぐるレネからデュラスへの手紙、リヴァへのインタビュー、港千尋のエッセイ他、貴重な資料図版50余枚を収録。広島を舞台に、日本とフランスの視線が交錯する、歴史的にも映画史的にも価値の高い写真集。日仏同時刊行。
目次
HIROSHIMA 1958
まなざしを贈る
マルグリット・デュラスへの手紙
ヒロシマ、もうひとつの私の岸辺―エマニュエル・リヴァ インタビュー
『ヒロシマ・モナムール』の青春
シルヴェット・ボドロ、類いまれなスクリプター
著者等紹介
港千尋[ミナトチヒロ]
写真家、批評家、映像人類学者。1960年生。多摩美術大学情報デザイン学科教授。2007年にヴェネツィア・ビエンナーレ日本館コミッショナーを務め、岡部昌生の作品を紹介。著書に『記憶』(講談社、1996、サントリー学芸賞)ほか多数。写真家として、日本および欧米各地で展覧会を開催
ナヴァセル,マリー=クリスティーヌ・ドゥ[ナヴァセル,マリークリスティーヌドゥ][Navacelle,Marie‐Christine de]
元・東京日仏学院院長(1996~2001年)。フランス外務省で映画担当官を務めたのち、来日。日本での任期中、ロベール・ブレッソン全作品上映特集(東京国際映画祭、1999年)を手掛けたほか、日本では知られることの少ない映画作品・映画作家の上映企画などに携わる。「東京の夏」音楽祭では“音楽と映画”プログラム(2000年)、“音楽と文学”プログラム(02年)に参加。ポンピドゥーセンターでの映画祭「シネマ・デュ・レエル」では、大島渚や今村昌平をフランスに紹介している(現在、名誉会員)
リヴァ,エマニュエル[リヴァ,エマニュエル][Riva,Emmanuelle]
女優。1927年生。舞台女優として活躍していたが、『ヒロシマ・モナムール』で映画初主演を飾る。続けて『ゼロ地帯』(ジッロ・ポンテコルヴォ監督、1960)、『モラン神父』(ジャン=ピエール・メルヴィル監督、1961)、『テレーズ・デスケルウ』(ジョルジュ・フランジュ監督、1962、ヴェネツィア国際映画祭女優賞)、『山師トマ』(同監督、1965)などの映画に出演。1969年、蔵原惟繕監督による石原プロ製作『栄光への5000キロ』に助演、話題を呼ぶ。現在も活動を続けている
関口涼子[セキグチリョウコ]
詩人、翻訳者。フランス語と日本語で詩作を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobuko Hashimoto
スミス市松
su-zu
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- 和書
- 完訳紫禁城の黄昏 〈下〉