内容説明
そのエッセイで人生の岐路に立つ人をそっと勇気づけてくれた向田邦子。向田文学の研究者、愛読者がその尽きぬ魅力を探った、普通の人のための向田邦子・読本。
目次
第1章 「私が好きな向田作品」ベスト10(エッセイ部門;小説部門 ほか)
第2章 向田邦子・珠玉の一言(ゆかりの地・南青山散策ガイド;イラスト版向田邦子と南青山を歩く)
第3章 向田邦子、という人(『思い出トランプ』をめぐって;妥協しない向田さん ほか)
第4章 ゆかりの人、ゆかりの地(向田邦子と鹿児島を歩く;ゆかりの人々が語る、鹿児島での日々 ほか)
第5章 向田邦子を読みなおす(『父の詫び状』のタイトル考;向田邦子の母親像 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドナルド@灯れ松明の火
18
向田さんファン達が著した「向田愛」溢れるエッセイ集。素人のエッセイなので読みづらかったりピンボケもあるが、向田さんファンならでは・・・。2020/02/14
たつや
4
向田邦子のマニアによる熱弁は愛に満ちている。自分も向田邦子に限らず、良き著者と出会った時の参考にもなりそうだ。2025/03/03
千頼
3
私と同じかそれ以上に向田さんの作品を愛している方たちの文章をまとめた一冊。これまでの人生で同担拒否ということはなかったが、なんかこれはあまり嬉しくなかった。真相がどうとかではなく書面での向田邦子ヒストリーを信じたい(向田さんが表に出さなかったことは知らなくていい)派からすると、真実がどうとかそういう身内感満載なことはなくていいかも。同じ物語やエッセイを読んでの様々な視点からの考察などは面白いんだけどな。【図書館本】2024/05/13
無友
2
向田邦子さんに対する想いに向田ファンの私は、うんうん、と頷きながら読みました。キャーキャー(?)と盛り上がる感じでなく、静かに向田ファンが向田作品を語る点に好感を持ちました。2010/07/24
ロッキー
1
故郷をもたない邦子さんが、しいていうなら故郷もどきという鹿児島。この鹿児島時代の同級生が、座談会を開き(?)小学校時代の邦子さんを語っています。偶然にも、数日前のNHKBS番組『アナザーストーリー』が向田邦子さんでした。鹿児島の小学5年生の時に書いた「照国神社」を題にした作文のうまいこと!あれは大人のそれですな!次の転校までの数年間に、周囲の級友たちの記憶に深く残ってしまう『何か』を持っていたと同時に、ちょっとそそっかしい等身大の邦子さんも本書から知られて、面白かったです。ゆかりの地の解説図もあります。 2021/01/21