内容説明
非行という社会問題をテーマにした『理由なき反抗』、全編歌だけで作られた『シェルブールの雨傘』、モンローに振りまわされた『お熱いのがお好き』、ベトナム戦争を再現した『地獄の黙示録』…伝説の『月世界旅行』(1902年)から、フランス映画の小品『アメリ』(2001年)まで。映画100年史に刻まれた46本の名作シネマに“冒険”という光をあてて、あらたに作品を読みなおす。
目次
月世界旅行
メトロポリス
街の灯
大いなる幻影
風と共に去りぬ
市民ケーン
カサブランカ
天井桟敷の人々
美女と野獣
欲望という名の電車〔ほか〕
著者等紹介
ベルジェ,セシル[ベルジェ,セシル][Berger,C´ecile]
パリ大学文学部で学ぶ。ヨーロッパ視聴覚表現法芸術学校とカリフォルニア大学ロサンジェルス校で、映画とテレビの表現方法について研究。現在はシナリオ作家として活動している
藤野邦夫[フジノクニオ]
1935年、石川県生まれ。早稲田大学フランス文学科卒業、同大学院中退。東京大学講師、女子栄養大学講師などを勤める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ma_2
13
「風と共に去りぬ」「シェルブールの雨傘」「アメリカの夜」「バグダッド・カフェ」・・・懐かしい。観た時の感動、その頃の想い、風の匂いまで思い出せる。昔のことは鮮明なのに、この頃のことは思い出せない・・・。もう終いの準備などこつこつと始めておこうかなと思う、弱気な3月の大雪。いや、まだまだ。春が来たら明るめの服をまとい、新しい映画を観に行こう!今日が懐かしく思える日が来るさ。2013/03/02
Gen Kato
3
フランスの評論家による映画解説本。なので、これまで読んでいた日本の評者の観方とはちょっと変わっていておもしろかった。『七人の侍』評、海外短縮編集版の解説なのがやや残念(しかし勘所はばっちり押さえた感じだけど)。こういう映画本、もっと読みたいのだけれど…2023/01/09