出張サラリーマンの信州イチ押し温泉紀行

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784900918573
  • NDC分類 291.52
  • Cコード C0026

出版社内容情報

"【浸かりまくって食べまくって、とことん湯めぐり2年半!】
毎週3泊4日のハードな日程、きつ~いノルマ、微々たる経費。そんな三重苦にもメゲず、夢の出張生活を手に入れた哀愁のサラリーマン。いま初めて明かされる、怒濤の温泉めぐりとは?●知られたくない教えたくない、とっておきの隠れ宿から秘湯、珍湯まで一挙公開!●営業がてらの温泉か!?はたまた温泉ついでに営業か!?●出張サラリーマン、またの名を〈孤高のラーメニスト〉!●食べ歩くこと26年、通算6000杯以上をすすり続けたオトコが、湯めぐりついでに食い倒した、信州ラーメン・蕎麦・うまいものの数々!●伝説のラーメニストがイチ押しの温泉と旨い店を大公開!

【一泊二食6,000円の温泉宿が、ジゴクの出張生活を救った。】
どのみち自宅に帰れない出張なら、一人気ままに楽しみながら仕事をしようではないか!御同輩。●周到な計画を立てれば官費旅行?である。往復の交通費はおろか、宿泊代だって会社持ち。こんな恵まれた仕事はな~い!●考え方ひとつで、ユーウツな出張が3泊4日のおいしい温泉旅行に化けるのだ!●ロマン漂う色つきの湯、絶景に思わず息のむ露天風呂から部外者お断りの秘湯まで、昼休みを抜き、"

プロローグ●出張サラリーマンがビジネス温泉宿に遭遇した日

湯よし、メシよし、女将よし●ぬくもりの湯宿
山あいに隠れた名湯は国民保養温泉地 ・湯元松屋旅館●霊泉寺温泉
湯治場のおもかげ残す憩いの「ぬる湯」 ・ますや旅館●田沢温泉
標高2000メートル!! 眺望抜群のさっぱり湯 ・高峰温泉
源泉あふれる松本市内の意外な穴場 ・舶来荘●新浅間温泉
シャチョーも唸った、お得感いっぱいの宿 ・和泉屋旅館●美ヶ原温泉
木曽川を見下ろす源泉の一軒宿 ・棧温泉旅館●棧温泉

湯けむりに誘われ、人情にふれる●ぶらり日帰り温泉
裸のつきあいがいい、上諏訪共同湯めぐり ・精進湯●上諏訪温泉
買い物帰りに浸かりたい和み系・デパート温泉 ・丸光展望温泉●上諏訪温泉
入湯チャンスは週にたったの3時間! ・塩壺の湯
これぞ共同浴場の秘湯! 幻の湯に浸かる ・飯山市老人福祉センター湯の入荘●瑞穂温泉
チャンスの神様は風呂桶を抱えてやってくる!? ・瑠璃の湯&味な湯宿やすらぎ●上条温泉
田んぼのなかのバラック小屋を見逃すな ・百合居温泉
地図にない湯を求めて…一人温泉探検隊in飯山 ・不動の湯・金平の湯・大川希望のと浴びがおすすめ ・旧ホテルユングフラウ●旧鬼島温泉
体がよろこぶ赤褐色の超高濃度温泉 ・楽養館●小赤沢温泉
かけ流しの乳白色&初体験のうっとり鮮やかグリーン ・ホテル渓谷●志賀山温泉/熊の湯ホテル●熊の湯温泉

抜群の開放感にひたりたい●絶景! 露天風呂
打たせ湯あり、月見あり、これぞ露天天国! ・中房温泉
惚れぼれする見晴らしの国民宿舎 ・有明荘●有明温泉
度肝を抜く木曽一番の開放感 ・木曽路館●南木曽温泉
東に南、西に中央、アルプスをのぞむ大パノラマ ・赤石荘●小渋温泉
思わず叫びたくなる爽快さ ・湯里湖●いいだ温泉
北信濃の山々と馬曲川が織りなす光景に酔う ・望郷の湯●馬曲温泉
人工物一切なし! そそり立つ山容のド迫力 ・仁成館●和山温泉
番外編 ・たまには男二人旅 ・別所温泉に浸かって飲んだ2泊3日

秘かにいきたい●穴場温泉
初めてなのに懐かしい、人里離れた無名の鉱泉 ・鉱泉旅館峠の湯●峠の湯
きめ細かな泡立ちの個性派サイダー湯 ・高林閣●塩沢温泉
避暑地軽井沢のロマンにひたる ・小瀬温泉ホテル●小瀬温泉+千ヶ滝・塩壺・星野・ゆうすげ温泉
茅葺き屋根と縁側もそそる
うま味とコクのコッテリ系代表 ・とりでん●松本市
味噌・醤油・炒飯どれも絶品! ・いけまつ●豊科町
信州ですする本物の北海道ラーメン ・ラーメンのぼうや●豊科町
その歯ごたえに思わず唸る! ・一力●中野市
懐かしさあふれる穏やかな味わい ・大黒●上山田町
気合いの入った絶品スープに脱帽 ・親ゆづりの味一番●岡谷市
モツ煮込み的スープにどっぷりひたる ・ホームラン亭●須坂市
麺の魅力を堪能するつけめんの世界 ・つけめんの丸長●須坂市
最後の一滴まで飲み干したい満足の一杯 ・新京亭&上海楼本店●飯田市

信州蕎麦の巻●ラーメニストを蕎麦好きに変身させた信州蕎麦の実力を大公開!
本物の蕎麦との出会いin開田高原 ・やまかの湯●開田村
味も値段も「特製」の高級店 ・泉 ●塩尻市
つゆも蕎麦も極上の人気店 ・まる富●飯田市
R152の超穴場艶やか蕎麦 ・萌葱の家●茅野市
噛みしめるほどに香る「おやまぼくち」 ・とみくら食堂●飯山市
噛むほどに風味がわき立つ力強さ ・郷土食堂●中野市
自家栽培で自家製粉の本格派 ・玉川蕎麦●山ノ内町
爽やかな味わいと納得のボリューム ・大梅●穂高


プロローグ●出張サラリーマンがビジネス温泉宿に遭遇した日

 わたしは東京暮らしのサラリーマンである。当然、職場だって東京だ。ただ、毎週毎週3泊4日、つまり一週間のうち4日間は信州に滞在することを使命とする「出張サラリーマン」なのである。
 一日の営業を終え、ビジネスホテルの部屋に向かう夕暮れ時、「さて、今夜の晩飯はどこで食うか、明日の朝食をどうするか」と、真剣に悩む日々を過ごしていた。
 ビジネスホテルにチェックインした後、わざわざ外へ食べに出ることが面倒だった。たまにならそれもいい。知らない繁華街をほっつき歩きながら店を探すのも、地元を知るいい機会だと考え、ちょうちんの灯りの多そうな路地裏へと足を向けたりもした。しかし、冷たい風の吹く冬や、雨でも降られた日にはたまらない。夏の暑さのなか、いくら夜とはいえ、汗をかきながら外出するなど、考えただけでも嫌気がさす(ジマンじゃないが、わたしは大の汗っかきなのである)。
 同僚の多くは先に食事を済ませてからホテルに入るらしいが、アルコール好きのわたしはそうはいかない。おかずをつまみに一杯やってこそ、一日を締めくくる晩ご飯なのである。が、飲酒運転するわけにも。笑顔が絶えず、気さくで温かみのある女性だった。8畳ほどの部屋は、飾り気は全くないが清潔でゆっくりできそうだった。なにより、色褪せてはいるものの、畳敷きにはホッとした。
 何よりも特筆すべきは食事の質と量だった。ちなみに、その日のメニューは、馬刺し、野菜とベーコンのシチュー、ナスの味噌田楽、串カツ2本、野菜サラダ、鳥肉と里芋と人参の煮物、万能ネギ入りイカ納豆、そして胡瓜のおしんこ3切れ、であった。しかも女将自ら2階まで運んでくれる部屋出し。「いやあ、食えるかな」とは、仰天のひとり言。内心、料金が間違っているのでは? と思わず疑ってしまったほどだ。いざ、夕食を前にして、なにから箸をつけていいのやら、と迷いつつも呑んだビールのうまかったこと。
 風呂は小さいながらも手足の伸ばせる天然温泉だし、これはいきなり穴場を見つけたと嬉しくなった。これで朝食も付いて6000円。ビール2本飲んで、都合7200円。感激ものであった。これからの出張で、食事の献立を考えずに済むかと思うと、大げさでなく目の前が一気に明るくなった。
 安くて居心地の良い旅館を知ると、今までのビジネスホテル暮らしは何だったのか、と思ってしまう。これ朝6時前の食事になっても、「いっこうに構いませんよ」と、嫌な顔ひとつ見せずに笑ってくれた。こんなふうに融通のきくビジネスホテルはない。女将がとことん頑張っている宿なのだ。そこに、気力がみなぎってくる温泉まで備わっているのだから、ビジネスマンにとっての湯治宿といってもいいぐらいだ。
 この一泊がきっかけで、少しでも安くて居心地のいい旅館を探すようになった。温泉があればいうことはない。それまでは月曜の会議ともなれば、翌日からの出張をどう乗り切るか、実に消極的に計画を練っていたものだが、現地に入る目的を変えると予定がスムーズに見えてきた。まずは泊まる宿だ。温泉場を最初に決めてから、昼に食べるうまいもの処に照準を当てる。すると、そこへたどり着くには朝一番に訪れる得意先をどこにして、どの地区をまわるのが最も効率的か、何の迷いもなく組み立てられるのだ。
 どのみち自宅に帰れないなら、一人気ままに楽しみながら仕事をしようではないか。周到な計画を立てれば官費旅行(?)である。往復の交通費はおろか、宿泊代も会社持ち。こんな恵まれた仕事はない。考え方ひとつで、憂鬱な出張が3泊4日のおいしい温泉旅行に化けるのだ。
 信州の湯

"世の中相変わらずの温泉人気ですが、2万も3万も出せば、快適なのは当たり前。それを出張経費内(6,000円とか8,000円とか)で楽しもうと、あくなき挑戦を続ける姿が、ニッポンの疲れたオトーサンの共感を呼ぶでしょう。庶民的食い倒れ紀行(ラーメン・蕎麦・信州隠れ名物)も、フムフム、さすがラーメニスト!と納得すること間違いなしです。"

目次

湯よし、メシよし、女将よし ぬくもりの湯宿
湯けむりに誘われ、人情にふれる ぶらり日帰り温泉
ひなびた風情がたまらない!山里の湯
生きているうちに一度は入りたい 魅惑の色つき温泉
抜群の開放感にひたる 絶景!露天風呂
秘かにいきたい 穴場温泉

著者等紹介

一柳雅彦[イチヤナギマサヒコ]
1952年東京生まれ。サッポロビール飲料株式会社勤務。長野県担当の出張生活を経て、現在は神奈川京浜支店の内勤業務。『東京1週間』(講談社)の「ラーメン大賞」審査員を務め、「孤高のラーメニスト」と呼ばれる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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カイン

0
出張先での温泉・食の紀行記。出張にこういう楽しみは必要!ただ、1995〜1998年くらいの古い記録なので、情報源としてはちょっと使いにくいかも(発行は2003年)。2013/09/07

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