内容説明
俺はいったい何に追っかけられとるんやろな、母ちゃん…鳴り物入りの球界デビューで、田舎少年の浴びるプロの洗礼。挫折と苦悩のなかで立たされる運命の岐路。出会い、そして別れ、英二は一歩一歩大人の男への階段を上っていく…。大好評『赤い手』に続く待望の第二弾、堂々の刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
10
戦中生まれであり、大陸育ちでもある著者のしぶとさは何だろう。プロ野球選手時代の葛藤、事業へののめり込み、女性との別れと出会い。他人より濃密に生きようとする著者。それがために、傷つき、絶望し、生を断とうとする。その一歩手前で救ったのは母を始めとする人の支えだった。人間関係が希薄な現代で忘れられかけているものを、著者は今も大事に抱きしめている。2019/07/04
すずき
1
★★★★☆ 中日ファンだし坂東も好きだ。普段バラエティで見せるキャラとは全く違う、困難の中にあってひたむきに生きる主人公。プロ野球の人気選手でありながら、 「野球を金稼ぎの方法として」捉えて取り組む姿はちょっと変わってて面白い。ただ、現役引退後は著者自身のコメディー感が顔を出してきて、序盤の切羽詰まった感じとちょっと統一されてない感じ。編集者頑張れよ。そしてあとがきで知る、これが2冊目だということを。『赤い手』と『赤い手 運命の岐路』……分かりづらいってこれ。2012/10/22