内容説明
「アタシって太ってるよね」軽い気持ちでダイエットを始め、いつしか食べ物を受けつけなくなる若い女性たちが増えている。大人への移行期に生じる拒食症。五百人の患者を診た女医が、内科の立場からはじめて書いた、母親と教師向けの平易な解説書。やせの心理を鋭く分析し、その肉体的危険に警鐘を鳴らしつつ、彼女らの本音に迫る。
目次
1章 ダイエットから拒食症へ(きれいになるためにやせたいの?;脳までダイエットしますか?―医学的にみたやせの弊害)
2章 治りたい、治れない拒食症(やせを過大評価する時代;私の中の二人の私 ほか)
3章 拒食症からの脱出―治しながら大人になろう(乙女年齢の罠;治り方いろいろ ほか)
4章 拒食症、内科からのアプローチ(拒食症における内科の役割;内科では何をされるか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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内科医の視点から、AN当事者の心性を温かめに汲み取って説明されており有難い。 --周りの人は意外に無神経な言葉を患者に浴びせているものです。拒食症の乙女たちがむかつく言葉をリストアップしてみましょう。(略) (2)「体(命)あっての物種」「健康な精神は健康な肉体に宿る」 →からだが朽ちても、心の安心がほしいのがこの病気です。心の平穏のためには体が消えてもいいと思うような春情に、こんな言葉ではもう響いてきません。--
akko
1
拒食症は、心の悲鳴の医療化なのですね。納得しました。2020/11/28
透馬
0
読みたい本というよりか、私って過食なのか拒食なのかわからなくなった時期があったんです。まぁ、そのことがきっかけで、たまたまこの本をお目にかかったので読んでみようと感じでした。今はこういう患者さんは増えたんだろうなと思いますね。この本に書かれている女の子たちが私の目の前に数人見ることがあります。そのときは逆に気持ち悪いと思ってしまうことも多々あります。この本を読んで少し考え方が変わって、自分にいつきてもおかしくない。私は昔あった、過食か拒食かよくわからないこの問題は私の中でその言葉にしてはいけないほど軽いも2012/02/06
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