感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はや
9
イエス・キリストが天の神と地の人とを結びつけるために地上に来られたように、著者もこの書において繰り返して天と地との新しい関係を様々な角度から検証し、「クリスチャンであるとは」という表題への答えを示していく。著者は新しいことを言っているわけではないが、旧約と新約とを、現在と未来とを、律法と福音とを、聖書と現実とを新鮮な表現でつなぎ合わせて知恵の深みへと導く。私はイエスの言葉「実に、神の国はあなた方の間にあるのだ」や「神の国は近づいた」が消化不良だったが、この書によって神の国との間合いがつかめてきた気がする。2016/05/07
hajimetch
2
気鋭の聖書神学・歴史神学者による新しいキリスト教入門書。聖書の全体像を、最新の聖書解釈により新鮮な語り口で説き明かす。その洞察は、著書のどこの部分においても深く、魅力的。何より、著者自身が楽しんで書いているのが伝わってくる。キリスト教に初めて触れる方のみならず、長い信仰生活を経て、さらに深く聖書の真理を追求したいと思っておられる方々にも新鮮な発見をふんだんにもたらすであろう。クリスチャンなら一度は読んでおきたい歴史に残る名著。2016/11/17
Keita
2
話題の神学者N.T.ライトの本をようやく一冊読みました。一般向けのキリスト教解説書として書かれており、彼の神学の全体像がとてもよくわかります。天と地は完全に分離されているのではなく、交点を持つように造られ、そして完成の日には天と地が完全に一体となる、というイメージは見事だと思います。イエスは自らの神性を完全に自覚してはいなかった、と取れるような部分もありますがよくわからないので、関連する彼の専門書にも手を出してみたいです。知的に誠実であり、忠実なクリスチャンでもある彼に、とても信仰を励まされました。2016/02/26
ころりん
2
キリスト教本来の生き生きした世界観・歴史理解と、キリスト教史の中で多くの素晴らしい先人たちが輝かせてきた力強い希望を、今の時代に届く言葉で語り直してくれています。 リフォームドの伝統に立つ僕には、「創造から再創造」「霊肉二元論ならぬ積極的な神の民の使命」といった視点は、「斬新」ではない。 ライトが特別新しいことを書いているとは思わないけれど（よく分からないこともあるし）、Ｃ・Ｓ・ルイス（ライトは彼を意識している）のように、現代人に伝わる構成、言葉、イメージを、生き生きと多用して展開しているのは脱帽、見事！2015/08/18
yuxxlogy
1
◎2015/07/29
