内容説明
戦前の日本ミステリー草創期を支えた水谷準、長谷川海太郎、久生十蘭から、現在第一線で活躍する佐々木譲、今野敏、東直己、京極夏彦、馳星周まで、約80年におよぶ北海道出身ミステリー作家の知られざる系譜がいま明らかに―。約40人の作家論からミステリー王国の全貌を辿る、発見の喜びに満ちた一冊です。
目次
序 北海道はミステリー作家の宝庫か?(ミステリーは文学じゃないのか?;ミステリーの嚆矢は函館だって?;時代小説はミステリーか?;戦後における北海道のミステリーは「不毛」か?;量からいっても質からいっても、北海道はミステリー作家の宝庫だ)
第1部 戦前―函館生まれの探偵小説作家たち(函館が生んだ探偵小説三銃士;ミステリーを切り開く)
第2部 戦後―消えた作家、甦った作家(「忘却」と「再発見」;ミステリーも手がけた作家)
第3部 現役―日本ミステリーの一翼を担う(第一線で活躍する作家たち;まだまだいる、ミステリー作家たち;ミステリーも手がけた作家たち;ジャンルを横断するミステリー;ミステリーを評論する)
跋―なぜ、函館はミステリー作家の水源地なのか?(なぜ、函館から生まれたのか?;函館が国際都市であったことの影響;出身作家を顕彰する小樽、しない函館;作家の営為を吸収し、未来へ生かす;孤独な闘いを続ける作家たちに光を)
著者等紹介
鷲田小彌太[ワシダコヤタ]
1942年北海道札幌市生まれ。1966年、大阪大学文学部哲学科卒業。1972年、同大学大学院博士課程修了。津市立三重短期大学教授を経て、札幌大学教授。哲学・倫理学の教鞭をとる傍ら、評論活動、エッセイ・人生書等の執筆も精力的に行う
井上美香[イノウエヨシカ]
1963年北海道札幌市生まれ。鷲田研究所の所員として鷲田小彌太の仕事を補佐しながら、新聞等で原稿を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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