内容説明
この書物に独自な性格を与えているのは、そこから書物が書かれ、今日でもまだ「感受性」をとどめている者たちの心への圧倒的な力で溢れ出て行く、神秘的な至福の戦慄である。重篤の患者や危篤の者がその幻想の中で青春時代の形象世界に浸るのと同じように、この書物の中で人類はもう一度その先史の青春時代に浸るのである。手短にいえば、この書物は太古の象徴を論じているばかりではない。この書物はまさしく燃え上がる徴、盲目となった現代に転換を促す、ことによる最後の警告なのだ。
目次
第1章 概念的予備考察
第2章 古代のエロース概念
第3章 四大的エロース
第4章 エクスターゼの状態
第5章 エクスターゼの本質
第6章 祖先崇拝
第7章 エロースと情熱についての結語
著者等紹介
田島正行[タジママサユキ]
1949年生れ。東京都立大学大学院修了。ドイツ文学専攻。明治大学専任講師
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