内容説明
“ミスター・ベストセラー”それが本書の作者シドニー・シェルダンに冠せられたアメリカでのニックネームだ。本書はシェルダンの6作目の小説でアメリカだけで600万部を超すベストセラーとなっているが、彼の既発表の前5作もいずれもミリオンセラーを記録している。爆発的人気の理由はストーリイの面白さにある。ハラハラドキドキさせながらスピーディな展開で読者をぐいぐい引っ張っていくので、シェルダンの小説の1ページ目を開けたが最後、読み終えるまでクギづけにされる。スリルとサスペンスの骨太な内容でありながら、女性読者からも圧倒的な人気を得ている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神太郎
31
シドニィ・シェルダンというと私の年代だと某英語が得意になるので名前を知ってた作家さん。840頁に目が眩みそうになる。序盤はダイヤを巡る冒険譚。どうも一旗揚げてやる系が苦手なのかペースが上がらず冒険小説は得意ではないのやも?と思っていたのだが、これが単なる冒険小説ではなく、ダイヤをきっかけに富を得た一族の物語、サーガになっていく構成にはまいった。そして、丁寧にジェミー、ケイト、トニー、イヴとアレクサンドラと4世代一人一人にドラマがあり、それを余すことなく描いていくのだからおもしろくならないはずがない。→2021/08/11
山口透析鉄
18
流行っている本、どんなものかと、当時ソフトカバーを購入して読みました。 ストーリーテリング等、確かにそれなりに巧みで、読書入門としても良いだろうとは思いましたが、残念ながら私はそれ以上のものは感じず、シドニィ・シェルダンの本で読んだのはこれのみですね。 角川映画みたいな大量宣伝、やはり効果はあるからこそ早川書房版よりずっと売れたのでしょうが、ベストセラーだからといって内容も伴っているとは限らないね、という、お手本みたいな本でした。一応ドンデン返しとかもありますけれどもね。1989/12/02
NICK6
7
Sシェルダンは3冊目。ハヤカワ文庫の超訳でないやつを既読。ひさしぶりとなる。読めば即没入モードになるし展開は超特急で中心となる登場人物周辺は、あらゆる感情の絶頂をいくつも越え波乱万丈に走りまくるから、次が気になってしょうがない。プロットも凄い。なぞるメインストーリーとは別に、裏のストーリーが隠れて蠢いていることが多いので、ときどきギャフンと驚愕する。でも慣れてくると裏のストーリーに気を配る余裕が身に付いて段々驚かなくなることもしばしば。しかし読後おそらく数日後には何の話だっけ?ってなる。出張読書に最適 2023/06/24
ぶんこ
5
およそ30年読んだ作品です。 他の本の中にゲームの事が書かれていて思い出しました。 当時、仕事で悩んでいた時期で、この本の で、困難な事は、ゲームと思って立ち向かえば良いと知り、目からウロコでした。 その後の仕事だけでなく、人生の端々で助けてくれました。 必要としている時に、この本に出会えて、今の私があると感謝しています。2014/02/07
07a4003
3
ダイヤモンドを手にして巨額の資産を得た,親子4世代にも渡る物語。最初は冒険的で面白かったが,後半は会社の存続を巡る陰謀が多く「ダイヤモンドは全てのものを台無しにしてしまう」という台詞はこういうことかと思った。子供の人生をお金で操作したり,愛のない夫婦関係だったり,財産欲しさに犯罪を重ねたり,特に女性の恐ろしさが際立った。ジェミーの野心家な血だけが受け継がれていれば,もしかしたら末路も変わっていたのかもしれない。2021/01/21